ハーレクイン・シリーズ
親友が結婚し、ジャックはこのところ寂しさに襲われていた。 愛する妻の待つ家に帰るのは、さぞかし楽しいだろう。 語り合い、夜には僕のベッドを、そして心を温めてくれる妻がいれば……。 夢想に耽りつつ庭を歩いていると、出会い頭に若い娘にぶつかり、 悪態をついたとたん、逆に容赦ない言葉を浴びせられた。 邸の主にこんな口をきくなんて、この娘はいったい何者だろう? 父が職を失い、莫大な富を誇る親戚ジャックの邸を訪ねたクレシダは到着早々、無礼で傲慢そうな紳士が当のジャックだと知り、呆然とする。 でも感謝しなくては。明日のパンにも困る娘を助けてくれた寛大な彼に。 ジャックの不埒な企みなど知る由もなく、クレシダは自分を戒めた。
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- 頁数
- 288頁 / 新書判
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- 発行日
- 2016年02月05日
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- 著者
- エリザベス・ロールズ
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- 訳者
- 井上碧
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- 定価
- 906円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2016年01月20日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-33229-5
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- 書籍番号
- PHS-129 (初版HS-322)
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モニター
ヒロインは機知に富んだ優しい素敵な女性。ヒーローが15歳年下のヒロインに魅かれていくのは納得です。過去の嫌な出来事から恋心を抑えるヒロインと自分の気持ちに気付かず迷走しまくるヒーローにイライラ。これは、気持ちのよいイライラですよ。ヒーローの迷走ぶりが可愛いです。ハラハラ、ドキドキ、イライラ、一気読み。読後は、ふんわり優しい気持ちになりました。コラムの「ワルツの民主主義」もトリビア満載。勉強になりました。
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ぐーちゃん
ヒーローとヒロインの心のすれ違いにハラハラしどおしです。ヒーローには「素直になって要らんプライドはとっとと捨ててしまいなさい!」と言いたいぐらい。悩めるヒーローの心情も読みどころですが。この時代の身分の差って恐ろしいものですね。巻末のコラムは必読。ワルツの持つ象徴的意味合いを知った事により、ワルツの場面の重要性を知りました。本編を読む前にコラムを一読する事をお勧めします!
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あるばとろす
互いに惹かれあいながらも、過去の苦い経験からなかなか素直になれない二人。近づいたかと思うと離れ、離れては近づき…。その絶妙な距離がもどかしくもあり、愛おしくも思えます。そして話は、クレシダの隠された秘密に。また、ヨーロッパ文化史を研究されている小宮正安教授がワルツについて寄稿されています。これを読むと舞踏会でなぜワルツが踊られるのか、ワルツを誰と踊るのかがいかに重要な事なのかが分かります。
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モニター
面白くて一気読み! ヒロインにはある秘密があり、それがとても気になり、どんどんページが進みました。ヒーローとヒロインはお互い想い合ってるものの、ちょっとした勘違いやプライドでなかなか素直になれず、ドキドキしましたが、最後はホッとしました。最後のコラムでは、あまり調べたことのなかったワルツについて書いてあり、面白かったです。ヒストリカルのこと(例えばダンスや衣装など)をいろいろ調べたくなりました。
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りな
この小説はゆっくりと、じっくりと読むのに最適です。ヒーローのジャックはちょっと慇懃無礼な感じに思えるが、ヒロインのクレシダもかなり言うことが辛辣。しかし、この二人が恋に落ちるとどうなるかは・・・読んでみてのお楽しみということで。
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モニター
関連作の『乙女の告白』を電子書籍で以前読んでいたので、また読み返してから本作を読みました。前作ではとてもいい奴だった本作ヒーローのジャックでしたが、自分の恋愛となると頭にすぐ血が上り、ちょっと…。そしてヒーロー、ヒロイン二人とも意地っ張りでやきもきしながら読み進めました。その分、最後はいろいろスカッとしました。
イギリスのケント生まれ。幼少期を過ごしたオーストラリアのメルボルン、パプアニューギニアの生活が執筆に興味を抱くきっかけとなった。ニューサウスウェールズ大学では音楽学を専攻し、音楽教師も経験。現在はメルボルンに暮らしている。