ハーレクイン・シリーズ
バーバラは財布に残るわずかなペニー硬貨を数えて、ため息をついた。 工場で働く父がけがをして以来、家計はますます苦しいというのに、 ハンサムだが冷酷な実業家と噂の新しい工場主ジョセフは、 効率のために、村人たちから仕事を奪おうとしていた。 ある日、ジョセフに抗議する労働者の暴動に巻き込まれたバーバラは 地面に倒れかけたとき、颯爽と現れたジョセフに抱きとめられる。 なんて美しい人。本当に彼が血も涙もない★悪魔/サタン/なの? 一瞬で彼女の心を奪ったジョセフはしかし、この救出劇を利用して 鮮やかに暴動を収束させたかと思うと、硬貨をばらまいて人々を侮辱し、 豪華な馬車で意気揚々と屋敷へ去っていった。 サタンに恋などしてはいけない。そう自分を戒めるバーバラだったが……。
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- 頁数
- 256頁 / 新書判
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- 発行日
- 2015年11月05日
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- 著者
- クリスティン・メリル
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- 訳者
- 深山ちひろ
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- 定価
- 906円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2015年10月22日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-33222-6
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- 書籍番号
- PHS-122
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モニター
読み終わった時、“ああ、良かった”と温かい気持ちでページを閉じる事が出来ました。屈辱と絶望にまみれた未来のヒロインの姿を幽霊に見せられたヒーローが、それまでの計画やプライドを捨て、彼女にプロポーズするシーンはとても素敵でした。
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モニター
良質な恋愛映画を観終わったような読後感でした。しっかり者のヒロインと傲慢なヒーローが反発しながらも惹かれ合い情熱的なキスを交わしてしまうところにドキドキしました。ヒストリカルらしい19世紀の雰囲気や周囲の登場人物もみなきちんと描かれていてとても楽しめました。
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ねーこ
人生には色々な人との出会い、別れがありますがその時に後悔した事をよく思い出します。ヒーローのジョセフは悪魔のような人、引き込まれまいと必死に抵抗するヒロインがとても気丈で、立ち向かう姿がかっこいい。今誰かとケンカをしていたり、大切なものがわからなくなっている人に読んでもらいたい本です。
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みきみき
「ヒストリカルファンタジーロマンス」とでも言えばいいのでしょうか。冷徹なヒーローの時折見せる優しさや温かさに惹かれずにはいられないヒロイン。運命の糸は絡まり、どうしようもない方向へ転がっていこうとします。そこに遣わされたのは……。これはまさに『クリスマス・キャロル』です。テンポも良く、あっという間に読み切ってしまいました。ラストはちょっとできすぎかなあと思わなくもないですが、何せクリスマスですからね。めでたしめでたしです。
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クリスマスシーズン定番の童話のハーレクイン版。あまり期待せずに読み始めたけど、クリスマスキャロルの御約束の三人の幽霊に導かれるヒーローの葛藤が、やがてヒロインへの愛を強める事になる展開にはらはらドキドキでした。自分の気持ちと置かれた立場との板挟みになるヒロインの幼馴染みの存在感。幼馴染みがヒロインのお話も出してもらえないかしら。【くみくみ】
《編集部より》お楽しみいただいたようで嬉しいです。幼馴染アンがヒロインの原作がございますが、現時点では日本での刊行予定は未定でございます。どうぞしばらくお待ちくださいませ。
夫と2人の息子、多くのペットとともにウィスコンシン州で暮らす。物心ついたころから作家になるのが夢で、度重なる原稿の不採用にもめげずに努力を続け、初めての著作を刊行した。ポップコーンを頬張りながら映画を見るのが好き。