ハーレクイン・シリーズ
唯一の身寄りである祖母を亡くしたヘイゼルは、 遺されたいくばくかのお金で、憧れのマジョルカ島を訪れた。 だが一人旅の若い娘に目をつけた男たちにつきまとわれ、 逃げまどううち彼女はふと、美しく静かな浜辺に出た。 ヘイゼルはそこでカルメンという小さな女の子と出会う。 その浜辺はカルメンの伯父ドラーク侯爵の私有地だったのだが、 侯爵といえば厳格この上ないという噂の、このあたり一帯の領主だ。 思いがけずもヘイゼルはそんな侯爵から昼食に招かれ、 カルメンの家庭教師として雇いたいという申し出を受ける。 ただし、ゴシップを避けるため、表向きは結婚するという条件で。
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- 頁数
- 160頁 / 新書判
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- 発行日
- 2015年08月20日
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- 著者
- マーガレット・ローム
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- 訳者
- 富田美智子
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- 定価
- 682円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2015年07月31日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-90349-5
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- 書籍番号
- K-339 (初版R-239)
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モニター
厳格なヒーローと、子供のような豊かな感受性を持つヒロイン。ヒーローの言動に傷つきながらも、大人の女性へと成長していくヒロインに現実味を感じました。最初は身勝手さを感じたヒーローも、ストーリーを読み進めていくうちに、人となりがわかり、その不器用さに愛おしさが湧きました。最後まで展開がわからなかったのが面白く、綺麗な表現をする作者さんで、大人の言葉遊び&恋愛ストーリーを楽しめた1冊でした。
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kokko
ヒロインは表向きは妻ですが、実際は家庭教師なので、なかなかいい雰囲気にならないのがもどかしかったです。ただ、いい感じに恋を邪魔するライバルが登場するし、そのおかげで二人の関係がちょっとずつ進展するあたり、読みすすめる手がとまりませんでした。
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ふわみー
金色の日差しと吸い込まれるような青い海。鮮やかな色の風景の中、ヒロインは物語に出てくる真珠のように白い存在に感じました。まだ幼さの残る彼女の傷つく描写には寄り添ってあげたくなります。それから私はコスチュームジュエリーを作るので島の真珠産業について書かれた部分もとても興味深かったです。
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なっちゃん
美しいマジョルカ島と自然とヘイゼルの恋。子供だったヘイゼルも少しずつ大人の恋が。ヘイゼルと彼女を取り巻く人々との会話がオシャレで楽しめます。伯爵との恋の行方が気になる方は是非是非お読みください。
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夕鶴
まるで真珠を思わせるような無垢で心優しい主人公の繊細な心の動きが、生き生きと伝わってくるような作品です。時に危険さえ感じさせる侯爵の情熱と冷たさが合わさったような魅力がページを読み進めるうちに明らかになってきて、思わずヘイゼルと一緒になってドキドキしてしまう一冊でした。二人を取り巻く登場人物達が個性的な点も魅力です。上品な大人のロマンスで、早速マーガレット・ローム様のファンになりました!
戦争による家庭の崩壊や自身の大病などを経て、毎日をただ生きているだけの生活に疑問を持った。闘病中の読書の習慣がやがて執筆活動に至った。登場人物の織りなすあや、会話の妙に特色がある。ハーレクインの黎明期を支えた作家のひとり。