FBIに協力して、おとり捜査に参加しているリンジー。敵をあぶり出せるかどうかは、彼女の演技にかかっている。だから、恋人役としてあてがわれたカトリンとは、人目もはばからず愛をささやき合う恋人同士としてふるまった。けれど、今やリンジーには、どこまでが演技でどこからが現実なのか、わからなくなっていた。捜査が進むにつれ、暴かれていく彼女の知らない闇の世界。わかるのはただ、信じられるのはカトリンだということだけだ。二人の惹かれ合う力は強まるばかりだったが、彼の隠された数奇な運命を、リンジーはまだ知らなかった。