ハーレクイン・シリーズ
ローラは家族の会話を漏れ聞き、大きな衝撃を受けた。 私が不治の病におかされて、余命いくばくもないですって……? まだ恋をしたこともないのに、このまま死ぬのかしら。 それならせめて残りの人生を悔いなく生きたいと、 一度だけ会ったことのある謎めいた男性ショーンに 結婚を持ちかけたローラ。そして彼にこう懇願した── 莫大な財産を残らず遺す代わりに、 私に女性としての歓びをすべて教えて。 だが、やがてローラが妊娠していることがわかったとたん、 情熱的だった花婿の態度は一変した。
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- 頁数
- 288頁 / 新書判
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- 発行日
- 2015年05月05日
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- 著者
- リン・ストーン
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- 訳者
- 江田さだえ
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- 定価
- 906円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2015年04月17日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-33211-0
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- 書籍番号
- PHS-111 (初版HS-379)
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くろたまご
なんといってもヒロインの性格がとってもカワイイです。ヒーローからどんなに疑われても責められても前向きに生きていく姿はとても清々しく、初めは警戒心丸出しのヒーローもそんな彼女に対して気持ちを深めていきます。ヒロイン自身つらい経験の持ち主で不幸のまっただ中にいますが、持ち前の明るさで乗り越えようとする姿のせいで重い話になっていません。ミステリー仕立てで二人の恋愛がこれ以上ないくらい誤解で絡みあうのですが、最後はスッキリとした読後感でした。
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モニター
あっという間に作品の中に引き込まれ、ハラハラドキドキしながら、次はどうなるの?と好奇心が収まらず一日で読んでしまいました。最後はハッピーエンドになるとわかっていても、どうやってそこまで辿り着くのか気の休まる暇もありませんでした。ヒーローがヒロインに対してメロメロだと思ったら掌を返したように冷たい態度。まったくもうと呟きつつもヒーローの友人カンプの存在が気になりました。スピンオフがありますように。
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まぁみ
自分の命が残り少ないと知ったローラが今までの生活を捨て、物静かで地味な自分を捨て、ショーンとともに人生を満喫する姿は心が弾みました。二人の生い立ちからくる考え方の違いはもどかしいものがあります。レディであるローラの積極的な行動がいい! 時々二人を襲う死への恐怖には、ローラやショーンとともに震えました。思ったことを相手に伝えることの難しさは何度も感じました。ショーンとの冒険もローラの妊娠もわくわくしたのに、お互いの気持ちをうまく伝えられずこのまま死が二人を分かつのでは?と最後まではらはらしました。
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☆まい☆
始まりは、ほんの少しの勘違いで、すぐに解決するだろうと思っていると、新たな登場人物や残忍な事件と絡み合い、ラブストーリーを複雑に変化させていきます。魅力的な友人が登場するたび、もしかしてと疑ってしまい、全員が怪しく思えてきます。事件の犯人も分からず、二人の気持ちもすれ違い、どうなってしまうのかと、最後までハラハラさせられます。また、ヒロインの純真さに触れ、抜身の剣のようだったヒーローが、徐々に変化していく過程は、自分のダメな部分を見つめ、認め、受け入れるという、誰にとっても教訓といえる部分で、読み終わった後も、心の奥に残りました。読み終わった時は、まるで映画を一本見終わった時のような充実感です。休日にゆっくり読書というようなときは、特におすすめです。
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ふわみー
時は19世紀末。いつもなら時代背景を頭に思い描きながら読み進めるのですが、衝撃的な書き出しにそれも忘れてあっという間に1章を読み終えていました。いったん落ち着きを取り戻して、チラッと見えてキラッと惹きつける史実や衣装や食べ物を楽しんだものの、頭の中に「地獄のギャロップ」が巡り始めて馬車を壊れる寸前まで飛ばしているような爽快感にのまれました。深刻な事態も熱烈な花嫁指南も、同調というより巻き込まれたような読了感です。
文章を書くのも、絵を描くのも大好きで、一時期はイラストレーターとして働いていた。ロマンス小説を執筆するきっかけとなったのは、表紙のイラストの仕事を探していたとき。ふと本の内容に興味を持ち、書いてみることを思い立った。すでにロマンス小説の愛読者だったため、無理なく書くことができたと語る。現在は夫とともにアラバマ州に住み、近くに子や孫もいて、若い登場人物の性格を考える際に一役買っているという。