ハーレクイン・シリーズ
雨のなかの出会い
激しく降る雨は彼女の心も濡らした。今日、また男性に対する不信が生まれたから。
会社を辞めたあと、住み込みの家政婦として働いていたマロンは、雇主から暴行されそうになって、夢中で家から逃げだした。人っ子ひとりいない田園地帯に雨は容赦なくたたきつけ、ひたすら歩きつづける彼女はずぶ濡れになった。義理の父、義理の兄、元ボーイフレンド、そして今日の雇主。マロンの人生は、男性から受けたひどい仕打ちの連続だった。だから車が通りかかり、運転していた男性に乗るよう言われても、男なんてこりごり、と一度は拒否したほどだ。その男性はハリスと名乗り、近くにある改修中の屋敷の所有者だった。彼はマロンを落ち着かせ、彼女に屋敷の管理人の仕事を申し出た。そして、彼女の逃げてきた事情をすべて聞きだすと、さっきまでのマロンの雇主が自分の妹の夫であると打ち明けた。なぜ最初にそう言わなかったの? マロンの胸に疑念が渦巻いた。
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- 頁数
- 160頁 / 新書判
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- 発行日
- 2015年03月05日
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- 著者
- ジェシカ・スティール
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- 訳者
- 夏木さやか
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- 定価
- 704円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- ISBN
- 4-596-11839-6
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- 書籍番号
- R-1839
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