ハーレクイン・シリーズ
23歳になるまでの1年間、クレミーは一人暮らしを楽しんできた。 だが誕生日が目前になり、彼女の元にカリムという男が訪ねてくる。 「僕は使者としてここに来た。理由はわかるね?」 もう逃れられない。彼女はラスタン国の皇太子の妻に娶られるのだ。 それは親同士が取り決めた、愛のかけらもない政略結婚だった。 道中、猛吹雪に襲われて、しかたなくコテージに宿をとった二人は、 心の距離を近づけ、急速に惹かれ合うようになる。 愛のない結婚をする前に、せめて彼と一夜をともにしたい……。 そんなクレミーの切なる願いは、カリムに無残にも打ち砕かれた。 許されるはずもなかったのだ──彼の正体もまたシークだったのだから。
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- 頁数
- 160頁 / 新書判
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- 発行日
- 2015年04月05日
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- 著者
- ケイト・ウォーカー
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- 訳者
- 井上絵里
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- 定価
- 723円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2015年03月19日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-13052-5
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- 書籍番号
- R-3052
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くろたまご
出会った時から互いに惹かれつつも自制しあう二人のかけ合いが面白い。コテージの中でゲームに興じるかと思えば、絶妙な恋の駆け引きを行うシークとプリンセスの二人。ドキドキしたり、二人の責任感の強さに胸が切なくなったりと、読み応えのあるお話です。自制心が強く陰りのあるヒーローと、奔放だけれども聡明なヒロイン。大人の恋愛から目を離せずに一気に読了してしまいました。二人のその後を知りたくなるような素敵なお話でした。
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ふわみー
雪に閉ざされたコテージでの二人きりの時間を丁寧に描いています。それぞれの心のうちの複雑な動きが、それこそ自分が暖炉の炎になってその場で見守っているかのような錯覚を覚えるほど伝わってきます。またクレミーの慟哭シーンは自分に伝染したかのようで胸締めつけられる思いでした。できることなら物音ひとつない静かな夜に暖炉は無理でも、読書灯だけをつけて読みたいです。
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まぁみ
しっかりと相手をみるクレミーの観察力、揺れ動く心がしっかりと表現されていて、物語に引き込まれます。クレミーに同調しつつ読み進み、カリムの視点もあるので、2人のやりとりにハラハラし、結末までドキドキしながら一気に読み終えてしまいました。
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モニター
個人的に萌えツボであるシークもの。何よりも名誉を重んじ、誇り、義務、責任などに縛られたカリム。自分達の立場をわきまえているはずの二人なのですが、クレミーを迎えにきたカリムがドアを開け、お互いを見た瞬間から恋に落ちます。でも理性が阻み合い最後までじれったくて、もどかしくて、思わず「いやいや、そこはいくでしょ。」と独り言が出てしまいました。伝統的な白のローブを纏ったカリムをもっとたくさん登場させてほしかったです。
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☆まい☆
鉄の意志の持ち主とは、このシークの事だと、もどかしさとともに確信しました。どんなにヒロインの事を想っていても、一族の名誉や父との約束を果たすために、自分の気持ちをひた隠し、ひたすら任務を遂行しようとするのですが、それが逆にヒロインへの想いの強さをあらわしているようで、切なくなりました。ヒロインとヒーロー、どちらの目線で読むかで、内容が違って見えてくるので、2度目も新鮮な気持ちで読めると思います。
イングランド中部ノッティンガムシャーの生まれだが、ブロンテ姉妹の生地ヨークシャーで育った。ウェールズの大学、大学院に学び、ブロンテ姉妹の研究で修士号を取得した。最愛の夫とは学生時代に知り合う。児童館の司書から出発し、息子の誕生ののち、作家活動を開始した。刺繍や編み物が趣味。