ハーレクイン・シリーズ
ロンドン郊外の小さな村の牧師館に父と暮らすベラは、 妹たちのような幸せな結婚を夢見つつも父を見捨てることができず、ひたすら忍従の日々を送っている。 ある日、ベラは保養に来た美しい子爵に見そめられ、 甘い一夜を過ごしてしまう。 だが幸せも束の間、彼は去っていった。ただの遊びだと言い捨てて。 ほどなく妊娠に気づいたベラは、意を決して子爵の邸宅を訪ねた。 私はどうでもいい。でも、お腹の子には相応の暮らしをさせてやりたい。 ところが、案内された書斎でベラは驚愕の事実を知らされる。 不実な子爵は亡くなり、弟のエリオットが地位を継承していたのだ! 絶望するベラにエリオットは提案した──子供のためだけの結婚を。
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- 頁数
- 256頁 / 新書判
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- 発行日
- 2015年04月05日
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- 著者
- ルイーズ・アレン
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- 訳者
- 立石ゆかり
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- 定価
- 906円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2015年03月19日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-33208-0
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- 書籍番号
- PHS-108
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モニター
お互いに想いあっているのにすれ違い続ける心の機微が丹念な筆致で綴られた読み応えのあるお話でとてもよかったです。あと少しというところでまた離れてしまうもどかしさに最後までハラハラしました。特にヒロインの愛への渇望は涙を誘う強いものがあり切なくなりました。素直に伝え愛を乞う事の大切を感じる作品です。次作の展開を期待させるラストもよかったです。
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じゃまわり
日常でつらいことが増えると、幸せもトキメキもほしい。ヒロインは19世紀に生きて、DVの問題を抱えている。心の傷は目に見えない。そのヒロインの前に現れたヒーローは人間臭いところがいい。あまりに完璧すぎるとこんな人いやしない!!と思ってしまう。でも、傷ついたヒロインの気持ちを汲もうとしながら自分の気持ちにも振り回されるところが憎い。ヒロインも健気さがなんともいえない。ヒストリカルは、その時代の風俗も気になるので、楽しみが多くてよかった。
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ベラの勇気ある行動に感心しました。3姉妹とも読んでみたくなりました。【モニター】
《編集部より》 ありがとうございます。『家政婦の切ない契約』(PHS-94)はメグの物語ですのでぜひお楽しみください。
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ノキア
エリオットがベラに惹かれていく様と、心のうちに巣食うドロッとした複雑な感情がリアルで、等身大の男性に映り、魅力的に感じました。
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モニター
今までは身体を許す相手はヒーローだけ、というヒロインばかりを読んでいたので、新鮮でした。でもその設定があったからこそのストーリー。ヒロインのベラは、高潔さと優しさを兼ね備えている、とても好感が持てる女性です。またヒーローの子どもに対する感情の変化がとてもリアルで、どきどきしながら読めました。
物心ついたときから歴史に興味を抱き、8歳のときには3ページの歴史小説を書いた。地理と考古学の学位を持ち、特定の風景や場所から、小説を書くインスピレーションを得ることが多いという。とくにヴェネチアやブルゴーニュ、ギリシアの島々からはこれまでに多くのアイデアが生まれた。ヒーローのモデルにもなる最愛の夫とイングランドのベッドフォードシャーに在住。友人とフランセスカ・ショー名義での共著も多数ある。