ハーレクイン・シリーズ
ああ、自分の姓すら思い出せない。わたしはいったい誰なの? 記憶を失ったリギアがたどり着いたのは、 英国デヴォン州の荒れ野にぽつんと立つ古い屋敷だった。 当主のエイブリーは医師で、親切に面倒を見てくれたが、 近くに住む彼の従兄弟ロバートは彼女をはなから疑ってかかった。 記憶喪失と偽ってエイブリーの財産を狙う女狐め! 彼はエイブリーの意地悪な秘書とともにリギアに冷たく当たった。 もうここにはいられない──リギアが思いあぐねていたある日、 ロバートの態度を変える出来事が起きた。 そして雨宿りで寄った彼の家で、ついに記憶の扉が……。
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- 頁数
- 160頁 / 新書判
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- 発行日
- 2015年02月05日
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- 訳者
- 長田乃莉子
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- 定価
- 723円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2015年01月20日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-22358-6
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- 書籍番号
- I-2358
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モニター
男女の心の葛藤が描かれていて共感できる内容でした。ウインズピア作品のファンなので、次回作にも期待してしまう充実した読後感があります。
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モニター
もし記憶を全くなくしてしまったら、どんなに不安に思うことでしょう。そんな時に出会ったロバートとエイブリーはタイプは違うけれど、どちらを選んでもヒロインのリギアは幸せをつかめたのではないでしょうか。しかしロバートの孤独を理解できてしまったためにロバートにひかれたのだと思います。ロバートの祖母がリギアに最後まで親切で、重みのある発言がさすがでした。
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モニター
単純なシンデレラストーリーではありません。ヒーローの複雑な心理、ヒロインの恐怖心、ドキドキします。主人公の芯の強さが、2人の未来を力強く引き寄せて、ホッとしました。
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モニター
ヴァイオレット・ウィンズピア先生の作品を初めて読みました。50年前の作品と言う事もあり、現代もの、ヒストリカルとはまた違った魅力があり、夢中で読んでしまいました。ヒロインがエイブリーかロバートのどちらを選ぶのかハラハラしました。どうでもよい事ですが、ヒーローの名前がロバート・チェイスっと言うところが、ちょっと笑ってしまいました。そう、海外ドラマ『Dr.House』のチェイス君。
ロマンスの草創期に活躍した英国人作家。第二次大戦中、14歳の頃から労働を強いられ、苦しい生活の中で“現実が厳しければ厳しいほど人は美しい夢を見る”という確信を得て、ロマンス小説を書き始める。32歳で作家デビューを果たし、30余年の作家人生で約70作を上梓。生涯独身を通し、1989年に永眠するも、ロマンスの王道を貫く作風が今も読者に支持されている。