ハーレクイン・シリーズ
奇跡が起こる場所
吹雪の夜、ローラは外にいた。意識もなく、服を脱ぎ捨てた姿で……。
雪の吹きつける柱廊、奇怪な獣の形をした雨どい。気味の悪いベネチア風ゴシック様式の建物——そこは、ローラが三年前まで住んでいた場所だった。あのころ、彼女は二つの問題を抱えていた。一つは、毎夜、眠った状態で服を脱ぎ、屋敷の外を徘徊したこと。もう一つは、心から愛する婚約者ドルーにどうしてもキス以上の行為を許せなかったことだ。その問題を一挙に解決できる道があった。すぐに屋敷を離れ、ドルーと別れるのだ。奇妙にも、ほかの場所で眠れば、夢遊病の症状は出ない。それに彼女のためにドルーが禁欲を強いられる必要もなくなる。ローラは屋敷を去った。二度と帰らないつもりだった。だが、再び夢遊病に悩まされるようになり、彼女は原因を突き止めるため、今はドルーが住むあの屋敷に向かった。その夜、意識のないままドルーと愛を交わしてしまうとも知らず……。
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- 頁数
- 192頁 / 新書判
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- 発行日
- 2014年02月05日
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- 著者
- キャスリーン・オブライエン
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- 訳者
- 小野澤ケイ
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- 定価
- 759円(税込)
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- ISBN
- 4-8335-8847-1
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- 書籍番号
- T-347