亡くなった姉の子供たちを育てるために、一生懸命に生きていくゾーイ。そんな彼女の魅力に一瞬で虜になってしまったイサンドロ。二人の間には、見えない壁が立ちふさがり、近づこうとすればするほど離れてしまう。読んでいてもどかしく感じる二人を、ついつい応援したくなった。読み終えたら、気持ちがホッと和むような作品だった。

人を好きになって、その人をまるごと自分のものにしたいと心から思ったら、私だったらどんな行動に出るだろうか。今までどんな行動に出てきただろうか・・・とつい考えてしまうほどの情熱が伝わってくる物語です。人はその置かれている状況次第でどうにでも変われるし、変わってしまうけれど、真剣に恋をして相手を大切に思うことで、自分ではなくその状況を変化させられる!　主人公ゾーイに教わりました。

ヒロインの空回り?が可愛かったです。双子を引き取って育てたり、どうして人のためにここまで?って思うくらいヒロインが良い人だから、ヒーローも色々面倒みてあげちゃうんだろうな。ヒーローの最初のイメージなんて吹き飛んじゃいます。もう素敵です!　できたら、最後のをもうちょっと長く書いてほしかった気もするんですが、そこは想像力を働かせてみます(笑)

ゾーイは、姉の遺児たちを一生懸命育てるため必死に仕事をしようとしますが、イサンドロから仕事を首にされてしまいます。厄介だと思いながらも彼女に魅かれ、自分のものにしたいイサンドロと、魅かれていながら子育てが一番大事だからその思いを隠そうとするゾーイ。そんな二人の心の動きを感じてほしい一冊でした。

最初は守るものたちのためであった想いも、情熱にかられながら愛にかわっていく様に心を踊らされました。ゾーイとイサンドロ、ずっと幸せに。

姉の子ども達のために住み込み管理人を始めたゾーイ。そのイサンドロの屋敷で開催されたチャリティパーティでイサンドロとゾーイの二人は衝撃的な出会いをし、美しいゾーイにイサンドロは惹かれていきます。ゾーイは自分の立場をわきまえ抗おうとしますが……ロマンチックでありながら刺激的。はたしてどんな結末が待っているか、後半は読むのに夢中になってしまいました。胸を揺さぶる熱い筆力でした。

屋敷の管理人の主人公ゾーイと屋敷の住人であるイサンドロの最悪な出会いから、本当に互いに惹かれていく展開がとても素敵でした。