タムシンは純白の花嫁衣装に身を包み、リムジンに乗っていた。没落しかけた一族を救うため、巨万の富と引き替えに、不埒なシークの甥に、無垢な体を売り渡す覚悟を固めたのだ。ところが、花婿のもとに向かう一行は、突然、何者かに襲われる。薬をかがされ気を失ったタムシンが目覚めると、見下ろしていたのは冷酷な美しさを漂わせた謎の男。彼は冷たくこう告げた。「復讐のため、君の婚約者とその一族を破滅させる」マルコス・ラミレスと名乗った男は力ずくでタムシンの唇を奪い、彼女は屈辱に震えた。同時に、そのキスに満たされない想いを感じ、なぜか激しく心をかき乱されるのだった。