ハーレクイン・シリーズ
ロシア人看護師カーチャ・ペトローヴァはイタリアへ向かう飛行機の中にいた。機体がふわりと揺れるたび、おなかに感じる羽ばたきは決して気のせいではなく、小さな命が息づいている証だ。わたしの赤ちゃん……。思わず胸が熱くなる。込み上げる思いをカーチャは慌てて打ち消した。情が移らないようにしなければ。私に母親になる資格はない。だから今、子どもの父親に会いに行くのだ。まだ何も知らない、ベネデット・メディチ伯爵のもとへ。この子を彼に委ねられるかどうか、見極めるために。
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- 頁数
- 160頁 / 新書判
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- 発行日
- 2009年08月20日
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- 著者
- エイミー・アンドルーズ
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- 訳者
- 西江璃子
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- 定価
- 723円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- ISBN
- 978-4-596-22040-0
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- 書籍番号
- I-2040
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モニター
母が子供を手放そうとする場合、たいがいは、母親のヒロインに同情します。でも、この物語では、初めはヒロインの生い立ちを考えれば、仕方がないなという思いも、読み進むうちに自分中心な面が目について、あまりヒロインが好きになれませんでした。
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モニター
実際に妊娠・出産を経験した女性が読むといいでしょう。不安を抱えながらおなかの赤ちゃんが育っていき、それと同時にヒーローとの恋も進展していきます。舞台は今話題のイタリアです。
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モニター
頑ななヒロインがじれったく、伯爵が少し可哀相になりました。シンデレラストーリーでゴージャスな展開を期待しましたが、メディカルに恋愛がプラスされた感じで、楽しく読めました。
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モニター
他人を信じることや愛することを恐れていたカーチャとベン。カーチャの妊娠がきっかけで二人の心の傷が癒され、そして幸せへと導かれる物語に心が温かくなりました。まさに「子は、かすがい」。医学の専門的な知識がわかりやすく表現されていて、読みやすかったと同時に、読み応えがありました。
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モニター
主人公の辛い生い立ちに母親業失格と決め込み行動を起こしたが次第に母性本能に目覚めた。母親からの無常な電話に涙が止まりませんでした。夜中に一気に読み上げて仕舞いました。今日は目が腫れぼったいです。終章はもっと文が有った方がよかった。少し物足りなかった。
エイミー・アンドルーズによる久々の新作は、貧しい看護師と伯爵のシンデレラ・ストーリー。カーチャが頑なに子どもを拒む理由とは? プレイボーイの仮面を脱いだ伯爵の素顔は?思いがけず芽生えた命は、二人をつなぐ絆になるのでしょうか。