ハーレクイン・シリーズ
戸惑いの恋
その恋は終わった。彼の父親が、いったいなんの用事で……?
「ねえ、窓際の人、ガブリエル・ウェブじゃない?すごい!」レイチェルが言われたほうを振り向くと、新聞や雑誌でしか見たことがなかった実業界の大物の姿があった。病み上がりのようにやつれて見えるが、それでも迫力満点で、レイチェルの小さなカフェには場違いな雰囲気を漂わせている。実物は意外に若い。四十代だろうか。彼がふらりと朝のコーヒーを飲みに来たとは思えない。実は、レイチェルは彼の息子と数カ月間、交際し、苦い結末を迎えていた。彼の出現はそのせい?結局、彼は何一つ切り出さず、店を立ち去った。「とうとう会えてよかったよ」という言葉を残して。彼の声は、レイチェルの耳に肉感的なぬくもりを送り込んだ。わけのわからない後味の悪い出会い。忘れてしまいたいと思う一方で、レイチェルは心のどこかで、彼がまた来ることを確信していた。
-
- 頁数
- 160頁 / 新書判
-
- 発行日
- 2002年09月20日
-
- 著者
- アン・メイザー
-
- 訳者
- 上村悦子
-
- 定価
- 704円(税込)
-
- ポイント
- 0pt
-
- ISBN
- 4-596-11805-1
-
- 書籍番号
- R-1805
読者レビュー
読者レビューはまだございません。