投資コンサルタントのハンナは、結婚相手をさがしていた。それは彼女の人生計画の一部だったからだ。ハンナはすべて計画どおりに進めていこうと決めていた。だが、あいにくその相手がいない。彼女は仕方なく、シンデレラの舞踏会に参加することに決めた。舞踏会で出会い、恋に落ちた男女が、その日のうちに結婚する――一見ロマンチックだが、ハンナにとっては現実的で便利な解決策だ。私は愛なんか求めていない。単なる同居相手が見つかればいい。そんなハンナの前に、情熱的な男性、マルコが現れた。熱心に求婚する彼に、ハンナは愛のない結婚を持ちかける。愛については後で話し合えばいいと、マルコは彼女の提案を受け入れた。ただ、このとき、彼はまだ知らなかった。ハンナが愛を拒絶する裏には、暗い秘密が隠されていることを……。