イザベル王女は断固として、アダムの説得には耳を貸さなかった。行方不明の父ミカエル王を救うためには、この方法しかないのだ。王の居場所と誘拐犯の黒幕を突き止めるため、彼女は手がかりをつかめそうなパブに潜入するつもりだった。危険すぎると反対するアダムに向かい、イザベルは答えた。「危なくなったら、あなたに助けてもらうわ」そしてアダムの手を取り、金の結婚指輪を彼の指にはめた。「これであなたはわたしの夫よ」だが、捜査開始の夜にアダムを見た瞬間、イザベルは不安を覚えた。カジュアルないでたちの“夫”はたまらなくセクシーだ。彼の魅力に負けずに冷静に捜査を進められるのだろうか?そんな思いを抱いたまま、彼女は“妻”としての言葉を口にした。