ハーレクイン・シリーズ
“ロンドンの霧”の異名を取る敏腕編集者ザック・イーストンは憤慨していた。NY支局の編集長にあてがわれた次の担当作家が、あの悪名高いノーラ・サザリンとは。挑発的で低俗なSM小説を書き、自身も黒革のドレス以外では外出しないという噂の、頭のいかれた売れっ子ポルノ作家だ。ザックは担当する作品に対しては、どんな“S”の男よりサディスティックになれる。そう自負しつつ、まだ見ぬ作家に対する嫌悪感を臆面もなくあらわにして、彼はノーラとの初顔合わせに赴いた。だが通されたオフィスで彼が見たのは、アヒル模様のパジャマ姿のまま一心不乱にパソコンに向かう、色白で小柄な、見たこともないほどの美人だった。彼女はゆるいウェーブの黒髪を揺らし、魅惑的な瞳をザックに向けると、甘やかな声で言った。「あなたの助けが必要なの――」
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- 頁数
- 160頁 / 新書判
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- 発行日
- 2013年09月05日
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- 著者
- ティファニー・ライス
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- 訳者
- 藤峰みちか
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- 定価
- 220円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- ISBN
- 978-4-596-42153-1
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- 書籍番号
- DG-63
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- ミニシリーズ
- セイレーンの涙
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ジュリエッタ
ノーラと、ノーラの同居人で14歳年下の生化学を専攻する大学生ウェスリーの関係が面白くてサクサク上巻が読み終わりました。ノーラとウェスリー、基本的に作家先生とアシスタントと言う関係ですが、時にはプラトニックな恋人同士であり、時には親子のようであり、時には年下のウェスリーがノーラのお兄さんのようでありと、とても素敵な関係ですね。
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とても面白かったです。過激で切なくて理解不能ですが、はまりました。このシリーズ、8作あるのに日本では、2作までしか翻訳されてなくて残念です。二人の出会いとか、今後のノーラとソルンの関係とかまだまだ深い内容が続くのに翻訳されてなくてほんとに残念です。日本語版の好きなところは、翻訳家の藤峰さんの訳し方で、ノーラとかソルンの口調がとても大好きです。この作品でティファニー・ライスのファンになりました。【マリモ】
【編集部より】 本作に登場するキングズリー・エッジがヒーローの『拾われた乙女~調教の館~』は、DG-157または短編集MRB-755『大人の恋の媚薬』でお楽しみいただけます。
MRB-562「セイレーンの涙」の電子分割版上巻です。