ハーレクイン・シリーズ
黄金の誓い
私は子供を産むために選ばれた女。彼に愛されることを願っても無駄なのだ。
ストラッチェン公爵ブラントは洒落者として知られ、事業にも成功し、満ち足りた日々を送っていた。ただ一つの不安は、ある秘密をあばかれること。それは兄弟にも打ち明けられない致命的な欠陥だった。この秘密を持つかぎり、愛する女性を見つけたり、結婚したりすることはないだろう。散歩に出かけたその日も、いつもと変わらぬ朝だった。林に美女が倒れていたことを除いては。彼女はブラントの顔を見ると、さもしおらしげな様子で囁いた。「わたし……自分の名前がわからないわ」と。
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- 頁数
- 288頁 / 新書判
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- 発行日
- 2005年02月05日
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- 著者
- ミランダ・ジャレット
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- 訳者
- 永幡みちこ
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- 定価
- 946円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- ISBN
- 4-596-32206-6
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- 書籍番号
- HS-206
読者レビュー
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まさ
公爵と詐欺師の身分違いの恋。星3.5。ヒロインは兄と共に放浪しながら名前を偽り上流階級の人々を騙して小金を得る生活をしている。ひとところに長く留まることはない暮らし。いつかは愛する人と安住の地を見つけたいと願っている。公爵と出会い、記憶喪失のふりをして屋敷で面倒を見てもらう。公爵に惹かれていくにつれ真実を告白したいと苦しむが、なかなか告白できない。本名や身分は隠しているが、気持ちは素直に表現するヒロイン。
誰にも言えない秘密を抱え、あまり人に心を開かないヒーローだが二人は素直に惹かれあっていく。意地悪な女や厄介な兄なども出てくるが、そんなに起伏はなく全体を通して温かみのあるほのぼのとした作品だと感じた。
幼くして両親を失い、自らの力で富と名声を手に入れたクレアモント三兄弟。たくましく誠実な彼らを描く三部作の最後を飾るのは、長男のブラントです。彼の人生は、突然現れたジェニーに翻弄され……。