早くに両親を亡くしたフォクシーは、年の離れた兄と2人で生きてきた。そんな彼女の心にはいつも、兄の親友で幼い頃から憧れるランスがいた。だが、フォクシーが彼と親密になろうと勇気を奮い起こした夜、ランスはまだ16歳だった彼女を容赦なく罵倒し、追い払ったのだった。6年後、ひさびさに兄のもとを訪れたフォクシーの前に、いまや実業家となり、悪魔的な魅力を増したランスが現れる。ふいによみがえったつらい思い出に胸をえぐられると同時に、フォクシーはいまだうずく彼への想いに気づいてしまった。だめよ、彼は心ない危険な男だと知っているじゃない!　必死な彼女の気持ちを弄ぶように、ランスの罪深い瞳がきらりと光った。