ハーレクイン・シリーズ
彼女こそシンデレラ
愛の国へようこそ I
彼女にはなぜか心引かれる。どうと言うところのない、平凡な娘なのに。
豪華な絨毯を踏みしめた瞬間、ブリアナは吐き気に襲われた。周囲の誰からも秘密を見透かされているようで、全身の神経がきりきりと痛む。ブリアナは大きく深呼吸し、そっとお腹に手を当てた。いとこの代わりに舞踏会に来るなんて、間違っていた。突然、目の前に漆黒のタキシードに身を包んだ男が現れ、緊張したブリアナはバッグを落としてしまった。「ジョセフ・カスティーリョといいます」男はブリアナの手をとり、唇を押し当てると、熱い視線を注いだ。華やかに着飾った女性たちが遠まきに二人を見つめている。まるでブリアナの知らない暗黙のとりきめがあり、むやみに彼に近づくことはとんでもない無礼とされているようだった。
-
- 頁数
- 224頁 / 新書判
-
- 発行日
- 2001年05月20日
-
- 著者
- ミンディ・ネフ
-
- 訳者
- 早川麻百合
-
- 定価
- 737円(税込)
-
- ポイント
- 0pt
-
- ISBN
- 4-596-00890-6
-
- 書籍番号
- LS-112
-
- ミニシリーズ
- 愛の国へようこそ
読者レビュー
読者レビューはまだございません。