ハーレクイン・シリーズ
令嬢と騎士
屋敷も車も、財産はすべて奪われたローレル。彼女は今、エドワードにすがるしかなかった。
ここに来たのは間違いだったかしら?もう何度めかわからないが、ローレルはあらためてそう思った。エドワード・ホワイト弁護士の事務所の控え室は、ダラスの町の高級な一郭にふさわしく、とても贅沢な内装で、彼の有能ぶりがうかがえる。これまで六人もの弁護士に断られ、彼が最後の頼みだった。祖母の死後、財産を管理していた弁護士は、別れた夫とともに態度を一変させ、彼女が財産を相続できる時期を、いつまでもあいまいにしている。ローレルは代々住んだ屋敷から、無一文でほうり出され、食堂のウェイトレスをしながら、やっと暮らしを立てている。わたしひとりなら、このままでも生きていける。でも、幼いバリーのことを思うと、この先、満足に育てていける自信はない。彼に裁判で、財産のいくらかでも取り戻してもらえたら、報酬もきっと支払えるはず…。だけど、こんな条件で彼ははたして弁護を引き受けてくれるだろうか?ローレルはすがる思いで、彼の部屋の扉が開くのを待っていた。
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- 頁数
- 224頁 / 新書判
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- 発行日
- 1998年09月05日
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- 著者
- アーリーン・ジェイムズ
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- 訳者
- 原淳子
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- 定価
- 737円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- ISBN
- 4-8335-5765-7
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- 書籍番号
- N-738
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