ハーレクイン・シリーズ
子爵の称号を持つイヴリンは、6年前に過ちを犯した。親友の妹であるラヴデイと、情熱に任せて関係を持ってしまったのだ。身分差のある二人が結ばれるはずもなく、以来、ラヴデイたち兄妹とは絶縁状態にある。そんなある日、親友から手紙が送られてきた。
シャーロットはパーティ会場でキスをしている男女に遭遇するが、その男性が亡き婚約者に瓜二つで息をのむ。彼こそ長らくイングランドを離れていた、亡き婚約者の双子の弟ジェームズだった。なぜか敵意をむきだしにしてくる ジェームズに、彼女は困惑するが……。
シルヴィーとウェストは昔なじみで、双方の親から結婚を期待されている。ウェストは魅力的だし大切な存在だが、シルヴィーは周囲に決められた縁談ではなく、本物の愛にめぐりあいたいと思っていた。そのため、長年向けられてきた彼の熱い視線には気づかず……。
中尉ブライアンは幼なじみの戦死を知らされた。その妻オードラも幼なじみで、ブライアンはひそかに彼女を10代の頃から愛していた。駆けつけた葬儀の席で、夫の遺した借金のせいで途方に暮れるオードラを見て、ブライアンは彼女を守るためにある決意をする。
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- 頁数
- 256頁 / 新書判
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- 発行日
- 2016年04月20日
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- 定価
- 1,100円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2013年04月04日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-80073-2
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- 書籍番号
- PS-73
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モニター
優雅なひと時に浸れる大満足の一冊です。4本立てのセピア色の映画を見ているようで、一話一話ゆっくり楽しみました。大人のプリンセスストーリーだから、自分も19世紀のヒロインになった気分でどきどきワクワクしました。仕事の休憩時間に見たけどちょっと落ち着かないので、今日は休日なのでイングリッシュティーやビスケットなどを片手にゆっくり読んで充実した気分です。
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モニター
ヒストリカルの本を初めて読みましたが、最後までかなりドキドキさせられました。4つの短編それぞれが、とてもドラマティックで濃い内容です。全ての物語の根底には純愛があると思いました。しかし、その愛は、誤解や遠慮、すれ違いでなかなか交わらなくて、非常にもどかしいです。登場人物の気持ちが読者にはすべてお見通しなのに、どんな結末に向かって進んでいくのか、その過程をジリジリする思いで読みました。
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モニター
四つのお話、それぞれドキドキしながら読みました。傷付いたヒロインの心情に涙が出そうになったり……お相手の優しさにきゅんとしたり。ヒロインが、凛々しくて、強くて、でも切なくて。四作それぞれ素敵なお話なのですが、『君にすべてを捧ぐ』が特にお勧めです。人を愛することは、激しい情熱だけではない。そっと見守る愛も素敵だなと感じました。
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モニター
リージェンシーとしては少ないページ数ですが設定の違う4組の物語を楽しめます。中でも『仮面舞踏会の魔法』は珍しく少々気弱なヒーローが密かに思い続けてきたヒロインの愛を得るために一大決心をして奮闘する姿がほほえましく、かわいらしいそしてロマンティックな作品です。『君にすべてを捧ぐ』のヒーローも傷ついたヒロインの心を大切に守りながらそばで支えていく、こんな風に思われたら幸せだろうなと思わせるヒーローでした。
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モニター
忘れられない恋を胸に秘めた主人公たちの一途さが、切なく胸に迫りました。自分の意思で運命を切り開こうとするヒロインに対し、ヒーローの方は傲慢タイプ、優しいけれど気弱タイプ、誠実で包容力のあるタイプといろいろです。『君にすべてを捧ぐ』は文句なしの感動作だと思いますが、『すれ違いの求婚劇』の登場人物や筋書きも魅力的で、頁数のために急展開になってしまったのがもったいない! もっと長編で読みたかったです。
イギリスのケント生まれ。父の都合で幼少期を過ごしたオーストラリアのメルボルンや、パプア・ニューギニアの生活が執筆に興味を抱くきっかけとなった。ニューサウスウェールズ大学では音楽学を専攻し、音楽教師も経験。現在はメルボルンで、夫と犬、猫と暮らしている。
中世のイングランドを舞台にした作品で好評を博す。特にハーレクイン・ヒストリカルのミニシリーズ〈戦士に愛を〉では多くのファンを魅了した。作家になったきっかけは、8歳のとき友人とともに、美しい乙女とハンサムな男性が主人公の物語を作り上げたこと。トロント大学では文学士号を取得。その作品は世界中で出版されている。
1997年にアメリカ・ロマンス作家協会のゴールデン・ハート賞を受賞、翌年に米ハーレクイン社からデビューした。以来、数々の作品を発表しているが、その舞台は中世のウェールズから19世紀イングランド、近代アメリカとバラエティに富み、時代を書き分ける才能は特に目をひく。夫と4人の子どもたちと暮らす。
小学3年生のときから物語を書き始め、大学では詩集を出版し、卒業後は保険会社やチュニジアのアメリカ大使館で編集者として働いていた。海軍士官の夫について12年のあいだに7回の引っ越しを経験したあと、米テキサス州東部に落ち着く。1998年に作家の登竜門ゴールデン・ハート賞を受賞。以来、多くの読者を魅了している。