ハーレクイン・シリーズ
孤児のジェーンは伯母にこき使われる毎日を送っていた。伯母の娘は玉の輿を狙って公爵と婚約したが、彼に幼い息子がいると知ったとたん弱腰になり、婚約を破棄。それを伝えに行く役目をなんとジェーンに押しつけた。ブラジルに広大な領地と屋敷を持つというペドロ・ザント公爵は、知らせを聞いて激怒するかと思いきや、意に介する様子もなく、シェリー酒色の謎めいた目で尊大にジェーンを見下ろした。「それならきみが代わりに来ないか、息子の子守として」こんなに怖そうな人の下で働くなんて……とジェーンは怯えたが、彼女の心は囁いた。あなたが恐れているのは、彼の魅力でしょうと。
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- 頁数
- 160頁 / 新書判
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- 発行日
- 2013年03月20日
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- 訳者
- 霜月桂
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- 定価
- 723円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2013年03月07日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-22268-8
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- 書籍番号
- I-2268
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モニター
傲慢で尊大な公爵と可憐で無垢なヒロイン。ヒロインの身にどんな恐ろしい展開が待っているのかと、はらはらしながらもどんどん引き込まれていきました。ヒロインの心の変化とクライマックスに待っているハプニングにとても魅了されました。
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モニター
冒頭の語りで背景が目に浮かび、ヒロインと同じ場所にいるような感じになった。ヒロインとヒーローの出会いは良い感じではなかったが、次第に心を通わせていく様にもどかしさが伺えた。ヒーローの最後の言葉は胸キュンです。
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モニター
読み終わった後、映画を見ていたような感覚に陥りました。風景は勿論の事、部屋の装飾や置物なども細かく思い描けるような文章がとても良かったです。二人の会話のやり取りも目の前で繰り広げているような感じです。生まれながらに備えている、傲慢でプライドの高いピューマのような公爵と、まるで妖精のような緑の目の孤独な女の子。生まれも立場も環境も違う二人が辛辣な言い合いをしながら、惹かれあってゆくシーンがとてもいいです。作者は1989年に永眠されてしまったそうですが、古さを感じさせない素晴らしいロマンスです。本格的な作品を読みたい方にオススメです。
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モニター
ヒロインの名前のとおり「ジェーン・エア」からインスパイアされたと思われる作品。男性からみてトロフィーワイフにしたい従妹とは正反対な、平凡ながらもピュアで我慢強く、自分の人生を犠牲にしても恩人である伯母に尽くすシンデレラのような境遇のヒロインにとても好感が湧きます。ブラジルにある広大な屋敷でヒーローに恋心を隠しながら新しい生活を送るヒロインと共に冒険するような気持ちで読めます。
ロマンスの草創期に活躍した英国人作家。第二次大戦中、14歳の頃から労働を強いられ、苦しい生活の中で“現実が厳しければ厳しいほど人は美しい夢を見る”という確信を得て、ロマンス小説を書き始める。32歳で作家デビューを果たし、30余年の作家人生で約70作を上梓。生涯独身を通し、1989年に永眠するも、ロマンスの王道を貫く作風が今も読者に支持されている。