ハーレクイン・シリーズ
ケイトは最初、自分の耳を疑った。村にある発電所に新しい所長がやってくる。所長の名はジェイク・ハーヴィー。2年前、ケイトが別れた夫だった。いいえ、離婚手続きを終えていない以上、彼はまだ私の夫。ロンドンの家を飛び出してのち、ケイトはヨークシャーのこの地で友人とクラフトショップを経営し、自立の道を歩み始めていた。新しい所長を歓迎するディナーパーティーのホステス役を頼まれ、気楽に引き受けたものの、まさか相手がジェイクだとは思わなかった。しかも彼はケイトの名を聞き、彼女が誰か知ったうえで出席するという。今さら何のつもり? ケイトは夫との再会に一歩も引く気はなかった。
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- 頁数
- 160頁 / 新書判
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- 発行日
- 2013年02月20日
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- 著者
- ペニー・ジョーダン
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- 訳者
- 田村たつ子
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- 定価
- 723円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2013年02月07日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-12827-0
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- 書籍番号
- R-2827
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モニター
大御所の未邦訳の最後の作品。1984年に執筆した作品とは思えないほど、現代の背景にぴったりの作品だと思いました。二人がお互いに素直になれないので、ドキドキしながら読みました。最後にはハッピーエンドになりました。この話を読んでいて、ヒーロー、ヒロインが身近にいる感じがしました。
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モニター
スーッと読める作品でした。若い時にはわからなかった愛を二年たったからこそ、再確認でき、またそれ以上に燃え上がらせるなんて素敵なことだと思います。お互いに思いながらも正直になれず、読んでる方もひやひや、もうっていう気持にもなり、それ以上に最後のクライマックスは素敵でした。もう一度よみかえしたいと思える物語です。
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モニター
女性の感情がすごくわかる作品です。普段の生活でも、男性の考え方と何でこんなに違うかなとか思ってしまうことが、第三者の目になって読むことができました。やはり愛は地球上で一番すごいものですね。今回もいい作品をありがとうございました。
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モニター
ケイトは幼さゆえに、ジェイクはプライドゆえに、互いに愛し合っていながら、伝えるすべがないまますれ違い、離ればなれになってしまいます。思いがけない再会の後、ジェイクとふれ合う度に求めてしまうのは欲望なのか、愛なのか。悩み、戸惑うケイトの心情が思いやられて、次に会ったらどうなるの? どうするの? と、一気に読んでしまいました。愛は理屈じゃないんですね。そして、原発(核)への作者のメッセージも折り込まれているように感じました。日本では? 私は? と立ち止まって考えさせられました。
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モニター
夫婦だからといって何でもわかるわけではない。年下だからと気後れして口を閉ざしては何も始まらない……。言葉に出さないと伝わらない。愛の言葉なら尚更。ケイトとジェイクはそんな風にすれ違ったまま離れてしまったが、再び出逢い目が合うだけで心にさざなみができてしまう。傷つくのは誰でも恐いが、お互いのために一歩踏み出さなければ前に進めない。幼かったケイトには理解できなかったが、自立した大人になったケイトの心の様が切なく伝わってきました。
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モニター
別居するしかなかったケイトの心情はとても残念ですがその気持ちも理解出来ます。夫の仕事に理解を示しながら別居中の夫と徐々に心を寄り添わせていく様が読んでいて嬉しくもありハッピーにしてくれます。
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モニター
ヒロインは一目で惹かれたヒーローと瞬く間に愛に落ちて結婚。でも瞬く間に別居。でも、切れたと思われた絆がつながっていて、「わかり合い確かな愛」をはぐくんでいくストーリーに惹きつけられました。背景に原発問題が絡んでいるのも、現在とコラボしていて、まるでヒロインとヒーローがそばにいる人物のように感じました。
1946年にイギリスのランカシャーに生まれ、10代で引っ越したチェシャーに生涯暮らした。学校を卒業して銀行に勤めていた頃に夫からタイプライターを贈られ、執筆をスタート。以前から大ファンだったハーレクインに原稿を送ったところ、1作目にして編集者の目に留まり、デビューが決まったという天性の作家だった。2011年12月、がんのため65歳の若さで生涯を閉じる。晩年は病にあっても果敢に執筆を続け、同年10月に書き上げた『純愛の城』が遺作となった。