ハーレクイン・シリーズ
キャシーは舞踏室から、ミューアの腕の中から逃げ出した。いったい何を考えていたの? 出張中に男の人と親しくなるなんて。「あちこち捜したよ。こんなところで何をしているんだ?」ミューアの声にびくりとしながらも、全身が激しく反応した。タキシードに包まれた長身の体、グレーの目に浮かぶけだるい笑み。1週間前に出会ったときから、キャシーは彼に魅了されていた。でも、私には大切な幼なじみのスティーブンがいる。ミューアのように心をかき乱されないとはいえ、彼のことは裏切れない。今夜こそ真実を打ち明けて、恋はできないとミューアに告げなければ。キャシーはなんとか重い口を開いた。「わたしは婚約しているの」
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- 頁数
- 160頁 / 新書判
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- 発行日
- 2013年02月05日
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- 著者
- シャーロット・ラム
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- 訳者
- 泉智子
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- 定価
- 723円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2013年01月23日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-22261-9
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- 書籍番号
- I-2261
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モニター
幼馴染で2年前からは婚約者の彼。長い付き合いで、愛だと思っていたものが他の男性によって覆される。本当の愛を選ぶのか、それとも現状を見つめ続けていくのか、どちらを選ぶのか結末までドキドキしながら読み続けられる本です。
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モニター
遅々として進まない二人の関係を現実になぞりながら、続きが気になって一気に読みました。最後には気分がすっきり爽快です。
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モニター
この作者さんの作品は『嫉妬』を読んだことがあるのですが、ヒーローが印象的だったことを覚えてます。『罪深き花嫁』のヒーロー、ミューアもなかなか押しの強い男です。キャシーを結婚したい人と定めると、どこまでも情熱的に強引に傲慢に追ってきます。積極的なヒーローが好きな方にはおすすめです。しかしキャシーにはミューアを愛しながらも受け入れられない事情が……。ここが重苦しく考えさせられるところです。前半は辛抱強く読まねばなりません。後半は自分だったらどういう選択肢を取るかなあと考えながら読みました。ミューアのボスの奥様が、キャシーにミューアの人となりを語ってくれるシーンが好きです。ミューアが本当にキャシーを愛していることが、うかがい知れる場面です。つらい決断も多く、全編通してハッピーオーラに包まれた作品ではありませんが、何回か読み返してみなければ心情を慮れない。そんな作品もいいのではないでしょうか。辛抱強くキャシーを包囲していったミューアに乾杯。スティーブンも相当いい男です。幸せになって欲しいです……。
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モニター
人は問題の真っ只中や苦悩の最中にある時、自身は冷静であると思っていても実は相当奇妙な思考や行動をとってしまうことがあるのかも知れません。あるいは、自分では「普通の生活」を送っていると思っていても、第三者から見ればなぜそんな状況になっているのか? と疑問に感じるような場合も考えられるでしょう。この作品を通して、人が平常心を失った時にどのようなことが起こり得るのかについて考えました。
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モニター
婚約者がいながらも本当に惹かれてしまう相手と出会ってしまったキャシーと、激しい感情をぶつけながら追いかけてくるミューア。緊迫感を帯びた展開のなか、現実を見つめず逃げようとするキャシーには歯がゆい思いでした。それよりも婚約者のスティーブンの素敵で立派なこと。そのためか二人よりも、その影にいるスティーブンに気持ちが入ってしまいました。彼にもすばらしい人生があるというスピンオフ作品が読みたいです。
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モニター
幼馴染で婚約者のスティーブンがいるのにもかかわらず、ミューアに惹かれてしまうキャシー。とても積極的なミューアに対しキャシーがはっきりとした態度をとらないので、もどかしさを感じながら読み進めていきました。キャシーがどちらの男性を選ぶのか最後まで結末が気になる話です。
第2次大戦中にロンドンで生まれ、結婚後はイギリス本土から100キロ離れたマン島で暮らす。大の子供好きで、5人の子供を育てた。ジャーナリストである夫の強いすすめによって執筆活動に入った。2000年秋、ファンに惜しまれつつこの世を去った。ハーレクイン・ロマンスやハーレクイン・イマージュなどで刊行された彼女の作品は100冊以上にのぼる。