ハーレクイン・シリーズ
「すぐこちらに来てくれないか。きみの助けが必要なんだ」大会社の重役であるマシューからの電話に、スザンナは青ざめた。彼とは3年前に1度会っただけ。隣には、彼の妻がいた。だがその妻はすでに亡くなり、ひとり息子は重病で入院しているという。しかもある理由で、息子を助けられるのはスザンナひとりなのだ。どうして断れるだろう? 飛行機に飛び乗った彼女はマシューに迎えられ、自宅へ招かれる。重荷を背負い、疲れた様子の彼を見ると、スザンナの胸はうずいた。彼をこの腕に抱いて慰め、心の傷を癒してあげたい。やがて、言葉を交わすうちにふたりの体が触れ、唇が触れあって……。
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- 頁数
- 160頁 / 新書判
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- 発行日
- 2013年01月05日
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- 著者
- レイチェル・ベイリー
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- 訳者
- 雨宮幸子
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- 定価
- 734円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2012年12月18日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-51545-2
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- 書籍番号
- D-1545
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- ミニシリーズ
- 狂熱の恋人たち
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モニター
子供のためを思って賢明に身を引こうとするヒロインと、彼女に惹かれてしまう自分の心を抑えなければと思っているヒーロー。ヒーローがヒロインを口説き落とそうと頑張る姿にドキドキが止まりませんでした。
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モニター
マシューの息子フリンの幸せを一番に考えて自分のキャリアも生活も脇へおき、そばに寄り添うスザンナとフリンを愛しつつも、出生の秘密や妻との過去に囚われて前に進むことができないマシュー。フリンの病気に無力感で苦しみながらも二人が惹かれあい、理解しあっていく様子は、お互いを慰め、求め、癒しながらの切なさや愛があり、心に響くものがありました。大人の恋愛作品として単品でも楽しめますが、要所要所にシリーズとしてのストーリー(父親の死の真相、遺産相続の謎、異母兄との確執等)がちりばめられていて、作家競作の他の作品も読んで最後の結末まで知りたいと思わせる中身の充実した作品でお薦めです。
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モニター
「ある理由」でヒーローに呼ばれたヒロイン。どんな理由か全く想像できず、ページをめくって驚きました。二人の行動や言動は時に不自然な気もしましたが、普段勤勉な二人なので相当悩みつつなのだろう、と応援しながら読みました。なぜ彼女が今そこに存在するのかは神様だけが知るのでしょう。ですが、祈りや願い、あるいは運命が導く先に彼女は在る気がします。いろいろ考えるヒントをくれたこの作品とご縁があってよかったです。
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モニター
ハーレクインのなかでも結構テーマが重く、またとても考えさせられる内容でした。私も子供を持つ母なので、主人公の女性の気持ちがものすごくわかります。日本ではまだま馴染みのない代理出産ですが、どのように受け止めるべきか、もっと考えるべきだと思いました。
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モニター
私は普段読むのは99%ヒストリカルなので、このお話を楽しく読めるかどうか不安でした。結果から言うと楽しかったです。ヒロインは人からの援助は受けずに母を支えるとても賢くて美しくて控えめな女性です。このヒロインを嫌う人などいないんじゃないかと思いました。ヒーローも秘密はあるものの傲慢ではなく、自然にヒロインを愛してゆき、その気持ちを隠しません。最初から相思相愛でホットなので気分よく読めます。私の好きな社交界やパーティ、身分の差なども少し出てきて楽しかったです。ヒーローの家族がみんなヒーローの恋を応援してるのもいい。欲をいえばなんの障害もなさすぎることと、ヒーローの異母兄弟とのかかわりが少ないところが難でしょうか。異母兄弟たちもかっこよさそうなので遺産配分の謎とかをもっと描いて欲しかった気もします。ラストちょっと驚くこともあって最後まで楽しく読めました。
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モニター
子供の病気をきっかけに、代理出産をしてもらった女性と再び出会うヒーロー。お互いに惹かれ合っているにもかかわらず、思いをなかなか伝えることができないでいる二人にもどかしさを感じながらも、それぞれの家族や相手を思いやる優しい人柄ゆえのことだということが伝わってきました。最後の最後まで結末がわからない、素敵な作品だと思います。
幼いころからずっと読書中毒。心理学と社会福祉の学位を取得後、夢を実現してロマンス小説作家となった。まるでパラダイスのようなオーストラリアのサンシャインコーストで、彼女自身のヒーローと4匹の愛犬とともに暮らしている。