いつも冷ややかな主人公のクリスティ。でも彼女の信念をちゃんと見てくれて、感じてくれてる子爵……。クリスティが少しずつ変わっていくようで、嬉しさとドキドキ感がありました!　感動作でした!

とても素敵なストーリーですぐ読み終わってしまいました。最初の出会いから二人が徐々に親しみを感じていくあたりが、個人的には一番好きな部分でした。クリスティが一人で生きてきたのに、ブレイブルック子爵が頼りになる人で信頼していく部分を読んで私も嬉しくなりました。描写が巧みで読みやすかったです。

大好きなヒストリカルです。当時は身分違いの恋愛はあきらめる事が当たり前で、本当にせつないです。基本的に女性にはつらい時代なので、すべてにおいて男性次第で、どうにもならない事が多いですが、恋や愛を信じないヒーローと、鎧をかぶって自分自身を守ることで生きてきたヒロインとの恋愛は、思いがけない方向に進み、二人の戸惑う感じやお互いのそれぞれの想いがまたせつないなあと思うばかりでした!

ヒロインとヒーローのテンポある会話と、お互いの気持ちとお互いに躊躇してなかなか理解できないところがおもしろく、どうなるのかドキドキしながら最後まで一気に読めてしまいました。

弟のせいで家を失くし、行き場のなくなったクリスティ。ブレイブルック子爵の提案で継母の話し相手兼家庭教師を引き受けました。二人は惹かれあいながらも身分が違うため、クリスティは思い悩みます。リージェンシーのロマンスで愛があれば乗り越えられることを教えてくれる心温まる一冊です。

お金の為にヒーロー妹を誘惑するヒロイン弟。賢いヒロインは、恋に夢中なヒーロー妹に、さりげなく自分達との住む世界の違いをほのめかしていきます。最後には自分達姉弟の身の破滅という秘密を暴露してまでヒーロー家族を守ろうとするヒロイン。そんな彼女にヒーローは身分差も無視して求婚します。生きる為に頑なにならざるを得なかったヒロインがその殻を破って自分の気持ちに正直になった時はほっとしました。