ハーレクイン・シリーズ
寒風の吹きつけるなか、マリアンは赤ん坊を抱えてある屋敷の扉の前に立っていた。子どもの父親の親戚を訪ねるのは、臨終の際に交わした亡き夫との約束を果たすため。冷酷という評判の屋敷の主人ヘイウッドは赤ん坊を受け入れてくれるだろうか。マリアンは胸に秘密を抱えたまま、ヘイウッドに家政婦として雇ってくれるように頼み込んだ。
アニークが海辺にあるおばの家に辿り着いたのは、真夜中すぎのこと。傷ついた心を癒そうと平穏を求めてやってきたのだ。だが疲れた体を引きずるようにキッチンに入ると、見知らぬハンサムな男性がいる。いったい、だれ? おばの隣人だという彼になぜか神経を逆撫でされ、アニークが苛立ちを露わにすると、からかうように唇を奪われ……。
エミリーはかつて一家が所有していたカリブの思い出の島へ旅立った。ところが到着早々、身に覚えのない密輸容疑で逮捕されてしまう。そこへ現れたのは昔の恋人トリスターノ。彼女の家族を破滅させた、憎んでも憎みきれない相手だ。久しぶりの対面にとまどうエミリーに彼は告げた――留置場がいやなら僕と二人でクリスマスを過ごせ、と。
-
- 頁数
- 352頁 / 新書判
-
- 発行日
- 2012年11月20日
-
- 定価
- 1,026円(税込)
-
- ポイント
- 0pt
-
- 発送予定日
- 2012年11月09日(予定)
-
- ISBN
- 978-4-596-79409-3
-
- 書籍番号
- XVB-9
-
モニター
3人の作者による3つのストーリーが楽しめる豪華版です。テーマは共通していますが、三者三様の全く異なる世界に仕上がっていて、読み終わって「う~む」と感心! 私の好みは最初の『旅路の果てに』でした。健気で働き者のマリアンは本当に清々しい。かよわい印象とは全く違い、芯のしっかりした素晴らしい女性です。主人公のタイプが違うので、友達と一緒に読んで、好みのストーリーを披露しあうのも楽しそうですね!
-
モニター
3つのお話が載っていて、どれもとても面白かったのですが、特におすすめなのが『復讐の楽園』というお話です。主人公のエミリーの揺れ動く気持ちがよく表されていて、胸が熱くなりました。
-
モニター
『誘惑の季節』/傷ついた心を癒しにきたアニークと隣人のセバスチャン。二人の出会いからして最悪な雰囲気、いつも会うたびに喧嘩口調のアニークだけど、惹かれているセバスチャンに抵抗しつづける彼女の必死さが可愛らしい。また、セバスチャンの独善的ながらも彼女のことを思っている優しさが伝わってきます。早く結ばれないかとイライラさせられながらも、二人の距離が徐々に近づいていく様子から目が離せません。
-
モニター
表紙が美しいクリスマス仕様で、読みたい!と思いました。3話の作品集ですがボリュームがあり、どれも読みごたえがあります。『旅路の果てに』は情景の描写が上手い。主人公が目的地に向かうまでの厳しい状況や冬の朝の様子などが丁寧に描かれて、彼女の目で見ているような気分になれます。訳ありの主人公。亡き夫との約束とは? 屋敷の主人との息詰まるようなやりとりにぐいぐい引き込まれます。ラストはちょっと意外でした。おすすめです。
-
モニター
こんなクリスマスが起こるはずがない!って言うくらいドラマチックで、日常を忘れてしまうような一冊でした。どのストーリーも、前半と後半のギャップにドキドキします。どんなに罵られても愛してくれて、そばに居てくれるなんて、素敵過ぎます。見守ってくれてるって感じが、ちょっと切なく、歯がゆい感じですが、素敵な気持ちになりました。
-
モニター
マリアンは亡くなった夫との間にできた子どもを連れ、生き抜くために気持ちを強く持ち、職探しをします。夫の親戚の家で家政婦として働くために危険を冒しますが、奇跡が起こります。夫と約束した夫の育った町へ息子を連れて行くという約束を守ったのは、とても夫を愛していたからこそ寒空の下、歩き続けられたんだと思います。人間の愛とはすばらしいものだと思います。
-
モニター
この季節はやはりクリスマス・ロマンスが読みたくなります! 今回は『旅路の果て』『誘惑の季節』『復讐の楽園』の3作品になっています。3作品ともクリスマス・シーズンにぴったりな素敵な作品でした。1作目はペニー・ジョーダンさんの作品で、偲びつつ読ませて頂きました。私が気に入った作品は2作目の『誘惑の季節 』です。傷心のヒロインが休暇をおばの家で過ごそうとやってきたところに隣人のヒーローに出会い、突然唇を奪われる。という現実にはなかなか遭遇しないところから話がはじまります。ヒロインも次第にヒーローに惹かれ始め、その様子に胸がキュンとなります。他の作品もクリスマスに燃えるような愛を感じられる作品で、クリスマス・ロマンスを体験してみたくなりました。
-
モニター
季節はもう冬。冬といったらあなたはなんのイベントを思い浮かべますか? 数ある冬のイベントの中、クリスマスにちなんだ最高傑作が集結した一冊、それがこの「星たちの贈り物」。あの大人気作家ペニー・ジョーダンを始め、一作一作違う内容なのだけど、すべてクリスマスの出逢いについて描かれていて、読んでいてとても心温まる話ばかり。是非この本を大切な人に、友だちに、家族にクリスマスプレゼントとして如何でしょうか?
1946年にイギリスのランカシャーに生まれ、10代で引っ越したチェシャーに生涯暮らした。学校を卒業して銀行に勤めていた頃に夫からタイプライターを贈られ、執筆をスタート。以前から大ファンだったハーレクインに原稿を送ったところ、1作目にして編集者の目に留まり、デビューが決まったという天性の作家だった。2011年12月、がんのため65歳の若さで生涯を閉じる。晩年は病にあっても果敢に執筆を続け、同年10月に書き上げた『A Secret Disgrace』が遺作となった。
ニュージーランド生まれ。想像力豊かな、読書を愛する子供だった。秘書学校を卒業後、友人と船で対岸のオーストラリアに渡り、働いてためたお金で車を買って大陸横断の旅をした。その旅先でイタリア人男性と知り合い結婚。もっとも尊敬する作家はノーラ・ロバーツだという。
アメリカ、カリフォルニア州の小さな町で生まれ、学生時代の大半を海外で過ごした。南アフリカやアイルランド、そして日本でも学んだことがある。サンフランシスコの大学で創作の修士号を得たあとは、中学校と高校の教師をしていた。現在は雨の多いワシントン州シアトル在住。デスクに向かって物語を生み出すには、そんな気候もまったく気にならないと語る。