ハーレクイン・シリーズ
砂漠のばら
彼女は魅せられていた。砂漠に――灰色の瞳の王子に。
ローズは、石油の国ラス・アルハジャールで王室の馬の面倒を見ている 獣医の兄ティムのもとを訪れていた。 ある日、友人から招待を受け、兄と一緒に車で出かける途中、 突然暗闇から乗り手のいない馬が現れた。 ティムは急ブレーキを踏んで車を停止させ、馬を捜しに行った。 厩舎に連絡しようと携帯電話を持って車から出たローズは、 近づいてきた人影に口を手でふさがれ抱き上げられた。 男は全身黒ずくめで、顔にも黒い頭巾をかぶり目しか見えない。 彼女はその目を見て直感した。 ハッサン王子だ。この国に来る飛行機の中で見たあの灰色の瞳は、 忘れようがない。なぜ彼が私を誘拐するの? ローズは恐怖に震えながら、必死に頭を働かせようとした。
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- 頁数
- 160頁 / 新書判
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- 発行日
- 2001年07月20日
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- 著者
- リズ・フィールディング
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- 訳者
- 苅谷京子
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- 定価
- 704円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- ISBN
- 4-596-00957-0
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- 書籍番号
- R-1692
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