ハーレクイン・シリーズ
聖なる祈り
時は十三世紀、宮廷から遠く離れた修道院に、体に悪魔の烙印をもつ娘がいた。
父によって十歳のときから修道院に預けられていたジャネッタは、二十歳を前にして、一大決心をしていた。父は、ジャネッタの体にある深紅のあざを悪魔のしるしと呼んだ。そんな体では、結婚など望めないと。でも、このまま神に仕えて一生を終えるのは我慢できない。こうして彼女は修道院を飛び出した。あてがあるわけでもなく、しかも溝に足をとられて動けなくなった。日は傾き、夕闇があたりを覆いはじめている。そのとき、若い男が馬から降りて声をかけた。「さあ、つかまって」いったい、わたしをどうするつもり?心配するジャネッタをよそに、彼はあくまで紳士的にふるまった。ジャネッタを介抱し、空き家へ導くと、空腹の彼女に食べ物を与え、騎士のバートランドと名乗った。濃い金髪、明るい茶色の瞳、そしてたくましい体。初めて見ると言ってもいい若い男性に、ジャネッタは恥じらい、戸惑った。そして、この出会いこそが、彼女を陰謀渦巻く宮廷へ、イギリス国王ヘンリー三世との出会いへと導くことに……。
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- 頁数
- 288頁 / 新書判
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- 発行日
- 1998年05月05日
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- 著者
- ジョアンナ・メイクピース
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- 訳者
- 西田ひかる
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- 定価
- 946円(税込)
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- ISBN
- 4-8335-4639-6
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- 書籍番号
- HS-40