ハーレクイン・シリーズ
愛は言葉をこえて
「助けて。お願い、誰か助けて!」瓦礫の下で痛みに耐えながら、アリーは声を振り絞った。大型ハリケーンが通過し、家が崩壊したのだ。十九歳のときから音のない世界に生きるアリーは、静寂と闇に囲まれ、絶望の淵に沈んでいこうとしていた。そのとき、上のほうで何かが動いた。そっと瓦礫が取り除かれ、やっと会えたというように笑顔でのぞき込む男性が見えた。彼は天使なのかしら? 黒髪でラテン系、見たこともないほどハンサムな顔に、アリーは一瞬そう考えた。いや、慎重に近づいてきたのは頼もしい救助隊員だ。〝無事に出られたら、ダンスに行こう〟彼の唇がそう言っている。社交辞令に決まっているわ。でも、少しだけ夢を見たい。アリーは祈るような思いで、彼が近づいてくるのを待った。
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- 頁数
- 224頁 / 新書判
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- 発行日
- 2002年09月05日
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- 著者
- シェリル・ウッズ
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- 訳者
- 青木れいな
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- 定価
- 737円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- ISBN
- 4-596-60931-4
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- 書籍番号
- N-931
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