ハーレクイン・シリーズ
狙われたスワン
この人なら絶対に私を守ってくれる。もう逃げなくてもいいのだ。
やっぱり『白鳥の湖』なんか見に来ないで、姉夫婦の家に閉じこもっていればよかった……。キットは、これまでに何度となく脅迫状を受け取っていた。怖くて外出は控えていたのに、気分転換をしようと思った矢先、機会を狙っていたかの如くパンフレットの間に入っていた脅迫状。しかも今回は、命をもらうとまで書いてある。犯人はどこかで私を見ている! パニックに陥ったキットは舞台裏に忍び込み、白鳥のチュチュを身に着けてケープをはおった。転びながらやみくもに外へ走り出て、タクシーを止めた。額にこぶをつくった白鳥を、運転手は診療所に運んでくれた。ああ、今夜を境にキット・ミッチェルの存在は消える。おまけに若い医師は、すべてを受け止めるかのように腕を差し出した。
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- 頁数
- 160頁 / 新書判
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- 発行日
- 1998年08月05日
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- 著者
- レベッカ・ウインターズ
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- 訳者
- 飯田冊子
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- 定価
- 671円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- ISBN
- 4-8335-4174-2
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- 書籍番号
- I-1174
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