ハーレクイン・シリーズ
「マドモアゼル、お目覚めですか?」看護師のやさしい声が、ローレンの耳に届いた。まぶたを開けたものの、砂嵐の恐怖がよみがえり、涙があふれてくる。「怖がらなくていい。もう大丈夫だ」力強い男性の声に、ローレンは不安が消え、ふたたび眠りについた。次に意識が戻ると、彼女はさっきの男性に手を握られていた。看護師の姿はなく、ベッドの横にその男性が座っている。高貴な雰囲気をまとい、まなざしには熱いものを見え隠れさせて。ローレンは初対面の相手に心がざわつき、体の震えを抑えられずにいた。彼こそ、ローレンが亡き祖母を偲んで訪れた砂漠の王国を、病気の父に代わって治める、ラシャド王子とも知らずに……。
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- 頁数
- 160頁 / 新書判
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- 発行日
- 2012年03月20日
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- 著者
- レベッカ・ウインターズ
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- 訳者
- 麦田あかり
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- 定価
- 723円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2012年03月09日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-22219-0
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- 書籍番号
- I-2219
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モニター
亡くなった祖母の足跡をたどってネフド砂漠に旅立ったローレン。砂嵐にあってラシャド王子に助けられます。王子の優しさに心騒ぐローレンと、ローレンに惹かれられながらも、その秘密が気になる王子。シークものにありがちな強引な王子ではなく、情熱を秘めた思慮深い王子です。読み進めるうちに「月の砂漠」の意味がよくわかります。情景描写がきれいなので、コミックになったらなと思います。
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モニター
自分を育ててくれた亡き祖母がシークと恋に落ちた場所を訪れたヒロイン。ヒロインも祖母と同じように運命の人、シークと出会います。題名がとてもきれいですが作中の情景もきれいで、内容も含め色々な意味で“きれいな話”だと思います。
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モニター
砂漠で砂嵐に巻き込まれたローレンは、ラフィという男性に助けられます。ローレンの持っていたメダリオンと、彼女の態度から国に害をなす者かもしれないとラフィは思い、とっさに本当の身分を隠して彼女に近づきます。ローレンは亡くなった祖母を偲んでこの国を訪れたのすが、お互いに秘密を抱えたまま過ごすうちに二人は次第に惹かれていき……。大好きなシーク物でしたが、重苦しい感じはない作品でした。ラストはハッピーエンドにならない? と思わせる展開でしたが、大どんでん返しがありました。読みやすい作品でした。
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モニター
偶然の出会いと、ローレンの祖母の記憶の思い出の場所で同じロマンスが生まれた時の高揚感、お互いに惹かれつつもそれぞれの立場でお互いが素直になれないもどかしさが切なかったです。最後の最後にどんでん返しがあるのがビックリしました。読み終わって、やっぱりハッピーエンドは楽しめますね♪
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モニター
自分のルーツを探す旅。その旅先で見舞われた災難から救ってくれた人は、運命の人だった……女性なら、いや、誰しもが憧れるシチュエーションにドキドキでした。二人はどう結ばれるのか、最後はそれぞれの道をゆくのか、それとも一緒になるのか……読み終わるまでハラハラ、ドキドキでした。
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モニター
主人公のローレンは、砂漠で砂嵐に遭い、救助してくれたラフィと出会って恋に落ちますが、祖母を亡くした悲しみと相まって、ふわふわとした数日を過ごします。静養している間の二人は、純情すぎてやきもきするほどですが、「強引」なイメージの強いアラブの男性の、別な一面をみたようで、新鮮に感じました。運命の相手に出会えたならば、強い気持ちで、共に試練を乗り越えていける、そんなメッセージが感じられました。
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モニター
こんなヤキモキさせる展開、めずらしいのではないでしょうか? これでは何も始まらないから二人でグズグズしてないで~!! でも舞台が砂漠でシークとくれば、もうハーレクインの舞台ですもの~。二人の思いが伝わるまで待たされましたが、最後はもちろんハッピーエンド。お互いの立場や境遇を乗り越えてやっと結ばれたときは読者としては大満足の話でした。
アメリカの作家。17歳のときフランス語を学ぶためスイスの寄宿学校に入り、さまざまな国籍の少女たちと出会った。これが世界を知るきっかけとなる。帰国後大学で、多数の外国語や歴史を学び、フランス語と歴史の教師になった。ユタ州ソルトレイクシティに住み、4人の子供を育てながら執筆活動を開始。これまでに数々の賞を受けたベテラン作家である。