ハーレクイン・シリーズ
ブリスはなんとか弟のジャスティンを助けたいと思っていた。弟は勤め先のナイトクラブから横領の疑いをかけられ、オーナーのギリシア人実業家に訴えられそうになっている。彼女は意を決してパリス・アポロナリスのもとを訪れた。パリスは訊いた。「やつを見逃してやる代わりに、君は何を差し出す?」彼はすべてを持っている。地位も財産も、すばらしいルックスも。唯一まだ手に入れていないものは……私? ああ、なんてこと!パリスは2年前に求婚を断った私を、まだ諦めていなかったのね。今度は私が決してノーと言えないよう、彼は弟をはめたのだ。家族の名誉を守るため、ブリスはみずからを捧げるしかなかった。
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- 頁数
- 160頁 / 新書判
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- 発行日
- 2012年03月05日
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- 訳者
- 南和子
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- 定価
- 723円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2012年02月24日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-22217-6
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- 書籍番号
- I-2217
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モニター
表題からのイメージとはかなり違った感じで、良い意味で裏切られた。古典的な物語を舞台で見ているような錯覚に陥った。兄弟愛に始まり、受け入れられない愛の助走は長く続くかと思われたが……愛されることを本当に感じられるときを読者も、主人公のブリスも待ち続けている。貴女は耐えられる?
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モニター
ヒロインの気の強さが最後まで貫き通されていて、途中で骨抜きになってしまうヒロインとは一味違うロマンスを楽しめました。また、ギリシアの美しい情景が浮かび上がってくるような描写が魅力的。作者がもう亡くなっていると記載されてあり驚きましたが、非常に新鮮でいつになっても楽しめる王道のロマンスだと思います。もっと読んでみたい!
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モニター
ハーレクインの王道、極上の、上品なロマンス。お約束の面白さがたっぷりと、ギリシアの雰囲気もたっぷりと詰まっているのがさすがです。こういったものが好きだからロマンスを読みたいのだと、自分の原点を改めて味わえる作品でした。
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モニター
弟を守るために、パリスとの結婚を決めたブリス。パリスに心を開くことができなかったブリスが、徐々にパリスを認め、女性としての喜び、自信を得る姿が丁寧に描かれています。幸せそうなシーンがあるかと思うと、新たな問題が起きたり……はらはらしましたが、それを乗り越えて二人のつながりが一層強くなってよかったです。傲慢に見えたパリスの行動もブリスを思えばこそ。お幸せに。
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モニター
自分の生まれ育った屋敷を奪われた上、弟に横領の疑惑を掛けられたブリスと、彼女の窮地を利用して契約結婚に持ち込もうとするギリシア人実業家パリスのお話。物語の中盤から舞台がギリシアの島に移り、美しい景色とともに二人の仲が深まっていく展開に惹かれました。お互いに感情を上手く伝えられない二人にもどかしさを感じながら、冷徹な実業家パリスがどのように変わっていくのかを楽しみながら読み進めることができました。
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モニター
罠から逃れようとしてドツボにはまっていくヒロイン、ブリスが逃げ道を失っていく様には、もうハラハラしすぎて心臓が痛い! 彼女に良いことは起きないの?と天を仰ぎたくなってしまいました。しかもブリスには既にパリスに奪われた大切な「あるもの」があって、それを取り返せるものなら、なんて思いまであるからさらに事態は複雑に。後半は急転直下の、テンポのよい物語です。結婚式の場面は読んでいて想像が膨らみました。
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モニター
我儘で勝手なお嬢様である主人公にイライラもしましたが、やはりヒーローに惹かれていって、でも本当にやきもきさせられました。ヒロインを救う姿はカッコ良かったです!
ロマンスの草創期に活躍した英国人作家。第二次大戦中、14歳の頃から労働を強いられ、苦しい生活の中で“現実が厳しければ厳しいほど人は美しい夢を見る”という確信を得て、ロマンス小説を書き始める。32歳で作家デビューを果たし、30余年の作家人生で約70作を上梓。生涯独身を通し、1989年に永眠するも、ロマンスの王道を貫く作風が今も読者に支持されている。