ハーレクイン・シリーズ
ゾハイド王国の王位継承者アムハドは父王が選んだ花嫁を慈しみ、愛そうと日々心を砕いていた。ところが肉体が日を追うごとにむしばまれ、弱っていく。あろうことか新妻は愛人と共謀し、アムハドの毒殺を企てていたのだ!彼は妻とその愛人を刑に処し、以来、固く心を閉ざした……。8年後、アムハドの前に輝くばかりの美女が現れた。アメリカ人を母にもつゾハイドの富裕な部族長ユースフの娘、マラムだ。国宝の窃盗と偽造事件の黒幕がユースフだと知ったアムハドは彼を呼び出して監禁し、国宝を取り戻すつもりだった。だが、娘をよこすとは裏をかかれたらしい。計画は急遽変更だ。砂嵐にまぎれてマラムを拉致し、人質にしてしまおう。
-
- 頁数
- 160頁 / 新書判
-
- 発行日
- 2012年02月20日
-
- 著者
- オリヴィア・ゲイツ
-
- 訳者
- 富永佐知子
-
- 定価
- 734円(税込)
-
- ポイント
- 0pt
-
- ISBN
- 978-4-596-51503-2
-
- 書籍番号
- D-1503
-
- ミニシリーズ
- ゾハイドの宝石
-
モニター
その笑みは不敵でセクシー。そして、元妻の裏切りによって傷ついた、決して愛を信じない心の持ち主、アムハド王子。執拗に疑い、毒舌と冷笑でマラムを傷つけ、遠ざけようとします。でも、アムハドの毒舌にマラムは爆笑。彼女はとんでもなく悪口に強く、おおらかで、寛容そのもの。おまけに美女です。アムハドを愛するマラム。頼もしく、強く、愛らしく、美しい女性。マラムはかっこいいですね。大好きです。マラムに捧げられた信頼を愚かにも失うことになるアムハド王子なのですが、そこからが実に興味深くおもしろい。ひたむきなアムハドとマラム。愛することは信じること。お互いの信頼を勝ち取るための物語。氷のシークと掲げながらも、これはかなり甘くて、痛快な魅力にあふれる物語といえるのではないでしょうか!?
-
モニター
久しぶりにシークの話を読みましたが、シークの描写の詳しさに驚かされました。シークの内容が好きな方には注目して欲しいです。妻に裏切られ残忍になろうとするアムハド。そんな彼が好きなマラム。彼の辛らつな言葉に動じず必ずやり返す彼女のユーモラスな人柄、正義を貫く姿を私は好きになりました。そして彼女の一途な愛によって本来の心優しい素敵な男性に戻っていくアムハドの描写も素敵です。
-
モニター
過去に結婚で痛い目にあっているシークと、同じく苦い経験のあるヒロインの物語。傷があってもどちらもさばさばしていて、とても強気に生きている感じでした。でもやっぱり心の傷のせいで素直になれない時もあり、じれったい感じも……。政略結婚、シークというキーワードの好きな方にお勧めです。私はもう少しヒロインが弱々しく、守ってあげたいタイプのほうが好みかな。
-
モニター
冷酷で残酷と恐れられる王子と、本当は心優しい彼を愛するマラムのお話です。マラムを心から信頼できない彼は、国宝窃盗事件に彼女も加担していると考え、拉致することで黒幕をおびき出そうとします。彼の本質を見抜き、彼を愛し、猛アタックするヒロインの姿は清々しく格好良かったです。渦巻く陰謀や誤解を乗り越え、心に傷を負ったヒーローを癒し、許し、心を通わせる過程は、とてもドラマチックでした!! だけど、ヒーローにはもっと早くマラムに心を許し、自分に正直になってもらいたかったなと思いました。
-
モニター
三部作の中でこの作品を初めて読みましたが、充分に楽しめました。人生経験豊富(?)で天真爛漫なヒロインに押され気味のヒーロー。ヒロインが彼の過去の傷を癒し、二人が心を通わせていく過程が楽しめます。シークものを読むのが初めてだったので、ヒーローやヒロインがどんな服装をして、どんな生活をしているのか想像を膨らませながら読みました。
-
モニター
氷の心のシーク・アムハドと炎の心のマラム、相反する二人の恋の駆け引きに引き込まれました。丁々発止の二人の会話も楽しかったです。愛を確認した後の誤解を解決するため、アムハドの出した結論はかっこよかったです。前作の兄弟たちの恋のエピソードも読みたくなりました。
-
モニター
3部作の最終作。ぐっと引き込まれるプロローグでしたが、前作を読んでからの方が登場人物たちの背景もわかりやすく、より楽しめると思います。前作を読んでからが良いかもしれません。国宝を巡る陰謀へと展開するストーリーは、骨太の冒険活劇を見ているよう。アハムドとマラムのラブシーンは、これでもか! というくらい丁寧に濃密に描かれていますよ!
-
モニター
新妻と愛人によって毒殺されそうになった過去を持つアムハド王子。その出来事によって深く心を閉ざし、女性を愛せなくなっていた彼が、マラムと出会ったことで氷のような心を溶かし、情熱的に彼女を愛する様子がとても感動的です。
カイロ在住のエジプト人。作家だけにとどまらず、眼科医、歌手、画家、アクセサリーデザイナーという実にさまざまなキャリアをもち、妻と母親業もこなしている。キャラクター設定やプロットのアドバイスをしてくれる娘と、ストーリーが気に入らなければキーボードの上を歩きまわる辛口批評家のアンゴラ猫の助けを借りながら、情熱的なロマンスを書き続けている。