ハーレクイン・シリーズ
ある週末、ジェシカのもとを父親が訪ねてきて信じがたい告白をした。父親は由緒ある屋敷の使用人だが、知らないうちに、貴重な美術品を盗んだ嫌疑をかけられてしまったのだという。屋敷の持ち主はイタリア人実業家セザリオ・ディ・シルベストリ。彼とは2年前、一度だけ食事をしたが、当然のように夜を一緒に過ごそうと誘われ、逃げ出したことがある。もう二度とかかわりたくないけれど、無実の父をなんとか助けたい。話し合いに向かったジェシカをセザリオは嘲笑してあしらったが、なおも懇願する彼女に真剣な顔で告げた。「取り引きに応じるなら君の父親を許そう。僕は子供が欲しいんだ」
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- 頁数
- 160頁 / 新書判
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- 発行日
- 2012年01月05日
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- 著者
- リン・グレアム
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- 訳者
- 槙由子
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- 定価
- 723円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2011年12月17日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-12689-4
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- 書籍番号
- R-2689
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- ミニシリーズ
- 思いがけない秘密
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モニター
リン・グレアムの作品だし、いつものように楽しませていただけるだろうと、のんびり読み始めたのですが、本当に思いがけない“秘密”に辿り着いてびっくりしました。物語が終わってみると冒頭のセザリオの独白やラストが胸に迫ります。読後、たっぷりと温かくなれるお話でした。
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モニター
2人の結婚は、大切なことを秘密にしたまま始まります。心優しいジェシカと傲慢なプレイボーイのセザリオ。しかし、お互いの悲しい秘密が明らかになるにつれて、相手の真の姿が見えてきて、情熱的に惹かれあいます。そのあたりは、さすが、リン・グレアム! 読み応えのある内容になっています。人は、財産・地位・名誉・容姿がそろっていても「愛」がなければ幸せになれない。そして「愛」の強さをあらためて考えさせられました。
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モニター
セザリオを知るほど、彼を愛するようになるジェス。“愛さないように”努力するジェス。セザリオの拒絶に悲しんだり苛立つジェス。ロマンチックな気分を満喫してからではなおさらでしょう。それぞれ秘密を抱え、相手を思うがゆえに気持ちがすれ違う二人。素直に気持ちを言い合えばいいのに…やきもきしますが、だからこそのラストシーン。にっこりです。
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モニター
登場人物は少ない。その分、人物像が詳しく描かれているので、まるで自分が主人公になったような気分になる。シンデレラストーリーだけれど、ちょっと今までのものとは異なる。ジェシカとセザリオ、二人の関係にどんどん惹かれてしまう。まるで仕掛け絵本のように、主人公の二人が小説の中で、立体的な3Dとなって、浮かび上がる。
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モニター
期待を裏切らない面白さと、わくわくする展開であっという間に読んでしまいました。リン・グレアムはハーレクインを読み始めたきっかけの作者なのですが、ちょっと強引だけど惹かれてしまうたくましいヒーローが魅力ですね。
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モニター
結婚したら後半まで幸せの主人公。実際羨ましいですワ。後からお約束の男性の隠しごとによる悩みでストレス! けれど彼女の母親の助言もしくは喝なくして幸せへの巻き返しは無かったという締めでした。主人公の友人はいませんが、いても彼女を助けることが出来たか? 母親だからこその言葉だと思いました。
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yuki
こんなにも、複雑で悲しく苦しい悩みを多々持っているヒーローは、珍しい。そのうちの一つをヒロインを半ば脅かしながら契約し、解決しようとしたことは許されないけれど……。それにしても、家名とか財産や地位、それに親戚などを気に掛けずに、人物本位で妻に選んだヒーローは素敵です。本当はあたりまえのことかもしれないけれど……。
北アイルランド出身。10代のころからロマンス小説の熱心な読者で、初めて自分で書いたのは15歳のとき。大学で法律を学び、卒業後に14歳のときからの恋人と結婚。この結婚は一度破綻したが、数年後、同じ男性と恋に落ちて再婚するという経歴の持ち主。小説を書くアイデアは、自分の想像力とこれまでの経験から得ることがほとんどで、彼女自身、今でも自家用機に乗った億万長者にさらわれることを夢見ていると話す。