ハーレクイン・シリーズ
ロンドンで病院勤めをするセリーナは、車の事故で入院してきたロレンスと一目で恋に落ちた。彼はスポーツカーを乗りまわす、長身で金髪のオランダ人医師。入院初日から声をかけてきて、すぐに退院できるから、仕事を辞めてオランダに来てくれないかとしきりに誘う。セリーナはそんな強引さを危ぶみ、彼が事故に遭って以来、病院をしばしば訪れる、従兄のヘイスの気配りに慰められていた。でも、ヘイスへの思いは愛ではない。ただ好意を感じているだけ……。何度もそう言い聞かせていたセリーナだが、やがて看護師をやめ、オランダに渡った彼女を待っていたのは、不実な恋人の裏切りだった。
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- 頁数
- 160頁 / 新書判
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- 発行日
- 2011年08月05日
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- 著者
- ベティ・ニールズ
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- 訳者
- 後藤美香
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- 定価
- 723円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2011年07月21日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-22185-8
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- 書籍番号
- I-2185
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モニター
古き良き時代を感じさせる作品でした。ヒーローを愛していることになかなか気がつかないヒロイン。それだけではなくヒーローの愛にもなかなか気がつかない。なんてじれったいんだ!! ヒーローの紳士的な態度、優しい愛にうっとりです。情熱的な愛もいいけどこんな柔らかい愛もいいですね。
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モニター
ヒロインが別の人を思いながらの愛のない結婚。ストーリーの中に込められた、ヒロインへの献身的なヒーローの優しさや、かすかなサイン。医師と看護師という仕事の中でも信頼を増して、近づいて行く二人の距離。読んでいる間は、もどかしい二人ですが、読み終えて納得できる、ゆったりと流れるような作品でした。
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モニター
作者の世界観を持ちつつ、いつもとは少し違うテイストが含まれている作品でした。セリーナとロレンスの話が半分位まで続いたので、どうなることやらと思っていたのですが、その後のヒーロー、ヘイスの行動力のすばらしいこと! また、いつもははっきりしないヒーローが多い中、ヘイスはすごく彼女への愛情表現を表していてよかったです。
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モニター
ヒロインの気持ちがひしひしと伝わってきて、とってもせつない気持ちになります。
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モニター
セリーナに仕事まで辞めさせた挙句振り回しといて都合が悪くなったら手の平返しのロレンス。だから休暇にしておけば良かったのにー!!たしかにヘイスはロレンスの百人分の価値(もっと?)がある‥と同感。ヘイスの振る舞い方や、会話が穏やかでとても魅力的ですね、何度も読み返してしまいました。
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モニター
口数の少ない優しさあふれるヒーローは、実際にいたら頼りがいのある素敵な人のはず。一方それとは逆に優柔不断な従弟との対比が楽しく読めました。40年近く前の作品でも色あせない恋の切なさが伝わってきました。
イギリス南西部のデボン州で子供時代と青春時代を過ごした後、看護師および助産師としての教育を受けた。戦争中に従軍看護師として働いていたとき、オランダ人の男性と知り合って結婚。以後十四年間、夫の故郷オランダに住み、ベティは看護師、夫は病院事務と、ともに病院で働いた。イギリスに戻って看護師の仕事を退いた後、よいロマンス小説がないことを嘆く女性の声を地元の図書館で耳にし、自ら執筆を決意した。一九六九年、「赤毛のアデレイド」を発表して作家活動に入る。穏やかで静かなロマンス、その優しい作風が多くのファンを魅了した。二〇〇一年六月、惜しまれつつ永遠の眠りについた。彼女が生みだした作品は百三十以上にも及んでいる。好きな映画は『逢いびき』(英一九四五年)、尊敬する人物はウィンストン・チャーチルだったという。