ハーレクイン・シリーズ
もう一度愛して
あなたに捨てられ、わたしは変わった。今さら取り戻そうとなんてしないで。
サリーはみぞおちを蹴られた気分だった。来週から新しいボスが来る。高名なジャーナリスト、ライ・ベインズ――七年前にわたしを捨てた男。わたしの存在を知れば、ライは首を言い渡すに違いない。決して見つからないようにしなければ……。サリーのあらゆる努力もむなしく、再会の時は訪れた。グレーの瞳に怒りをたぎらせ、ライは残忍にささやいた。「どうして名前を変えたんだ? 君は今でも僕の妻だ」
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- 頁数
- 224頁 / 新書判
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- 発行日
- 2011年08月20日
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- 著者
- リンダ・ハワード
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- 訳者
- 小林令子
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- 定価
- 681円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2011年08月11日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-82712-8
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- 書籍番号
- HL-12 (初版N-29/MIRA文庫新訳)
読者レビュー
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まみー
二人がかつて別れた理由がよくわかります。危険を顧みないジャーナリストと待つだけの妻。自分にふさわしい女になれと言って別れながら、かつての自分のように自立した妻を所有物のように扱い、仕事は認めず家で待つ妻という枠にはめようとあらゆる手をつくしながら、自分は美人モデルとランチにプレミアにとデートの日々。妻には男と話をするのさえ許さないダブルスタンダード。あまりの独善ぶりに、七年も省みず独占欲だけで妻を思い通りにするヒーローに怒り、言動の矛盾に怒りながらも何度も読んでしまう作品です。
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ひーこ
書店で見かけて買ってみたのですが、文章が読みやすいし、とにかくおもしろい。大好きな作家になりました。でも、このヒロインがかわいそすぎる。妊娠したのに夫は喜ぶどころか、欲しくなかったのに縛り付けるために策略したと言い、仕事に夢中で帰ってこない。赤ちゃんは死産、その上、自分にふさわしい女になったら連絡しろと言い放つ訳です。七年後、偶然再会し、この夫は謝るどころか、離婚はしないと強気。ヒロインがよく許せたなぁ~と思わずにはいられない。
読むにしろ書くにしろ、本は彼女の人生において重要な役割を果たしているという。読み始めはマーガレット・ミッチェルの作品。それ以後、広く読書に熱中するようになった。少女のころから書くことが好きだった彼女の作家デビューは三十歳のとき。現在はアメリカの作家大会や授賞式の席に常連の人気作家で、サイン会にもひっぱりだこ。とりわけ、彼女の描くヒーローが魅力的だというファンが多い。生まれ故郷のアラバマ州に夫とともに住んでいる。