ハーレクイン・シリーズ
エラの姉はギリシア人の男性と結婚したが、夫婦ともに交通事故で亡くなり、幼い娘カリーが残された。カリーは今、後見人のアリスタンドロス・クセナキス――海運会社を経営する富豪の邸宅で暮らしているという。実は七年前、エラはアリスタンドロスと知り合って恋に落ち、結婚の約束までしながらも、土壇場で婚約を解消したのだった。エラはカリーを引き取ろうと考え、ロンドンからギリシアに飛んだ。ところが、久しぶりに再会した彼は驚くべき条件を提示してきた。仕事を辞め、このギリシアの邸宅に引っ越してきて、いつでも彼の要求に応えて体を捧げる愛人になれというのだ。
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- 頁数
- 160頁 / 新書判
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- 発行日
- 2011年07月05日
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- 著者
- リン・グレアム
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- 訳者
- 西江璃子
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- 定価
- 723円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2011年06月23日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-12629-0
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- 書籍番号
- R-2629
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モニター
7年ぶりの再会によるヒロインの気持ちと彼女を取り巻く人間関係の変化がテンポ良く書かれていたと思います。物語がギリシャに場所を移してからは、キレイな島の情景が目に浮かんでくるようでした。
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モニター
亡くなった姉の娘カリーを引き取るために、7年前の恋人アリスタンドロスの愛人になったエラ。ずっと惹かれあっているのに、素直になれない二人。物語に引き込まれて、一気に読んでしまいました。
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モニター
ヒロインはヒーローとの再会によって7年前の婚約解消の痛みが再燃しますが、姉夫婦の娘を手元におきたい気持ちと、ヒーローを忘れられなかった気持ちにおされ、彼の愛人になれという要求に応えてしまう。ヒーローのヒロインに対する愛情が分わりにくいようでわかるところがこの作者のいいところです。ヒロインはヒーローを愛していることを自覚し報われないことに嘆きますが、自分のほかに愛人がいると勘違いしたヒロインが逃げ出した居所をつきとめたヒーローが気持ちを告白するところはとても心が温かくなりました。この作者は大好きで集めていますが葛藤が心地よく感じられて好きです。
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モニター
エラの潔癖で真っ直ぐな人格に共感してストーリーの中に引き込まれるように一気に読み進んで行きました。アリの優雅で華やかな生活、エラの複雑に絡み合う人間関係から生まれる微妙な心の動き、官能的なシーンなどが見事に描写されていて、映画にも似た立体的な迫力あるロマンスを味わう事が出来ました。最後は長い困難を越えてハッピーエンドを迎えたエラとアリの姿に、ほっとした安堵感を覚えて幸せな気分になりました。
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モニター
冒頭からアリスタンドロスがエラを取り戻したいと思う気持ちが出ていました。エラの弱みにつけこんだ愛人契約。ずっとエラの事を忘れられず、ようやく気持ちが通じ合った時は、読んでいて純粋に感動しました。いつもはヒロインの傷ついた心情に感情移入しますが、この作品ではアリスタンドロスの気持ちの方が私にはグッときました。
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モニター
エラは、一方的な条件で結ばれた愛人契約に従い、身も心も翻弄され憤慨する。しかし何物にも替えがたい大切なものを与えられ、ぶつかりながらも徐々にお互いがお互いを許し、認め合う関係に成長する姿に心惹かれました。彼と、カリーと、3人の、家族との関係。愛人契約を結ばなければありえなかった未来。リン・グレアムらしい世界を楽しむことができました。
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ゆかな
この作品はDSで最初に読みましたが、忘れられない作品の一つと言うよりも、私の中では№1でした。書籍になり、また買いました。最初は酷い契約で...と思いましたが読むうちに、ただ、ただ、アリスタンドロスはエラを取り戻したい、その一心なのだと思いました。アリスタンドロスが素直にはなれず、またエラも素直になれず、でも二人のストーリーは1冊の本の中に詰まってて、まるで1本のステキな映画を見ているような感覚で読んでいました。私の頭の中では映像にまでなっています。早くコミック化してほしいと思います。私の中の今年のベスト作品はこの作品です。
北アイルランド出身。七月三十日生まれの獅子座。十代のころからロマンス小説の熱心な読者で、初めて自分でロマンス小説を書いたのは十五歳のとき。大学で法律を学ぶと同時に、十四歳のときからの恋人と卒業後に結婚。この結婚生活は一度破綻したが、数年後、同じ男性と恋に落ちて再婚するという経歴の持ち主。イギリス郊外に家と五エーカーの森林を持ち、そこで現在、スリランカとグアテマラからの養子を含めた五人の子供を育てている。時間のあるときは大好きな庭仕事に励み、得意のイタリア料理に腕をふるう。小説を書くときのアイデアは、自分自身の想像力とこれまでの経験から得ることがほとんどで、彼女自身、今でも自家用機に乗った億万長者にさらわれることを夢見ていると話す。