ハーレクイン・シリーズ
「まさか、そんな」ハナーの口からつぶやきがもれた。もしこれがあの人なら、ここにいるだけで村が危なくなる。看護師として、北アフリカで医療活動を続けるハナーは、救援物資を村に届けてくれたトラックの運転手を見て驚いた。途中で武装勢力に襲われ、傷ついているばかりではない。彼はハナーの祖国の英雄、アーリム・エル・カナールだったのだ。世界でもっとも有名なレーシング・チームのドライバーであり、石油と天然ガスを掘り当て、国に繁栄をもたらしたシーク。でも、その栄光は三年前に終わりを告げた。兄を事故で失って以来。彼は今祖国を捨て、失踪中の身。こんなところで会おうとは……。ハナーは背後に迫る追っ手の影を感じていた。
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- 頁数
- 160頁 / 新書判
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- 発行日
- 2011年06月20日
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- 著者
- メリッサ・ジェイムズ
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- 訳者
- 長田乃莉子
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- 定価
- 723円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2011年06月09日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-22175-9
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- 書籍番号
- I-2175
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モニター
ハナーは看護師アーリムと救援物資を届ける運転士として出会う。お互い過去の出来事により追われているため、追手から逃げることとなる。二人は逃走のあいだに反発しながら、惹かれあっていく。しかし、彼女の過去の出来事や彼の身分や境遇との違いのため進むことができない。彼も、過去にとらわれて苦しむ。二人は、どのように過去を乗り越えて進むことができるのか、気になって一気に読んでしまいました。
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モニター
看護師として医療にあたるハナーと失踪中のシーク。2人の逃避行やそれぞれの事情にハラハラしました。今でもアラブではこの物語に書かれているような習慣があるのでしょうか? ハッピーエンドになって本当に良かったです。
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モニター
武装勢力が睨みをきかせる小さな村で出会った、身分を隠すシークと しっかり者の看護師。命がけの脱出、逃亡中に愛が芽生える、という設定は、ある意味黄金パターンなのですが、互いに存在する複雑な秘密や事情の為に、素直になれないもどかしい感情まで丁寧に描かれていて、単なる脱出劇で終わっていないところに好感を持ちました。とても素敵な物語でした。
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モニター
ヒーローももちろんかっこいいですが、ヒロインが強くて賢くて勇気がある女性で好感が持てました。追手がある中で育まれる愛・・・ハラハラドキドキできる作品で面白いと思いました。
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モニター
大好きなシークのお話です。色々な困難に立ち向かっていくヒロインとヒーローに感激して、アッという間に読んでしまいました。特に中盤から後半への幸せになるための葛藤にはほろりとさせられました! ハッピーエンドってとってもすてきですね♪
三人の子供の母親で、毎朝夫と一緒に地元の海岸でウォーキングと水泳をするスポーツウーマン。看護師、ウエイトレス、チョコレート販売員などさまざまな職業を経て、作家となる。映画『ダンシング・ヒーロー』に出てきた〝恐れを抱いて生きる人間は、人生を半分しか楽しめない〟という名言を心に留め、人生を楽しんでいる。オーストラリアのサウスウェールズ州在住。