ハーレクイン・シリーズ
ヨーロッパの小国モンテヴェルデの王女であるアントネッラは、国の財政的危機を救うため、パーティで大富豪に投資を持ちかける。だが、敵国の皇太子クリスティアーノのおかげで、莫大な資金は敵国に流れることになってしまった。失意のまま帰国の途につくが、折しも嵐が近づき、クリスティアーノの自家用ジェットに同乗させてもらうことになる。さらに運悪く、ジェット機が途中で燃料切れを起こし、二人はある別荘で嵐の過ぎるのを待つしかなくなった。憎むべき男性と一夜を過ごすはめになるなんて!憤慨し、戸惑うばかりのアントネッラは、クリスティアーノがある思惑を持っていることを知るよしもなかった。
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- 頁数
- 160頁 / 新書判
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- 発行日
- 2011年03月05日
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- 著者
- リン・レイ・ハリス
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- 訳者
- 清水由貴子
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- 定価
- 723円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2011年02月17日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-12590-3
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- 書籍番号
- R-2590
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モニター
敵対する国同士のプリンスとプリンセスが二人だけで一夜を過ごすことになったら…というお話です。お互いの国を背負っての緊迫した駆け引きに真剣さと、もの悲しさを感じました。二人のそれぞれの過去が背景にあって、敵国ゆえにお互いを相容れないのですが、愛が深まるにつれてこの障害をも乗り越えることができるかもしれないと期待をこめながら読むことができました。
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モニター
ロマンス小説には2国間の争いごとはよく描かれていますが、紛争に巻き込まれる不幸な恋人達といった設定が多いなか、この話はヒーローもヒロインもお互い国民の思いを背負った統治者側。しかもヒーローは妻をテロで殺されてしまっています。平和的に解決できるのでしょうか? 二人の想いはどこに? 一気に読み終えました。昨今のエジプトでの政変が想起されて面白かったです。
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モニター
妻の死に責任を感じて自分は幸せになってはいけないと思っているクリスティアーノ。父親の虐待のため心に傷を持つアントネッラ。敵対する国同士の皇太子と国王の妹という立場にある二人です。平和のためヒーローはヒロインの国を支配しようとし、ヒロインは債務超過に陥った自国を救おうと努力しています。双方の心情が語られるため感情移入がし易く、物語にすんなり入れます。とにかく、ヒロインがけなげの一言。初めて読む作家の作品ですが、お気に入りの1冊になる作品でした。
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モニター
クリスティアーノとアントネッラは敵国同士のプリンスとプリンセスという立場。父である前国王が国を存亡の危機にまで追い込んでしまった今、国を立て直すため兄である現国王の名代として船上パーティーに臨んでいたアントネッラ。その場にクリスティアーノが現れる。顔を合わせた瞬間に危険を感じるアントネッラ。
そんな二人が嵐の中で別荘に閉じ込められてしまうことに。クリスティアーノは亡くした妻の復讐だけを糧に今を生きています。それはとても理不尽なものですが、復讐にとりつかれているクリスティアーノにとっては当然の事なのでしょう。アントネッラの事も噂を信じ我儘で奔放な女だと思っています。アントネッラもまた噂に傷つきながらも自分を守る鎧のように噂通りに自分を演じています。本当の彼女はとても繊細な女性なのにクリスティアーノにはそれが見えていないのです。
嵐の中での数日間ですべてが動き出します。クリスティアーノの思惑以上に…もっと読んでいたいと思う作品でした。 -
モニター
モンテヴェルデの王女であるアントネッラと、モンテロッソの皇太子クリスティアーノ、敵国同士の2人が嵐の中一夜を過ごすことに…クリスティアーノは両国の紛争で妻を亡くすという過去を持ち、アントネッラもまた幼い頃から心に傷を抱えている。お互い敵同士と反発し合いながらも惹かれ、悩む2人。王女と皇太子として国を愛するがゆえにすれ違っていく2人に「いつハッピーエンドになるの?」とハラハラ、ドキドキしながらページをめくりました。
アントネッラも魅力的に描かれていますがプリンセスといえども抗えない“皇太子クリスティアーノの魅力”をこの本で堪能してみて下さい。
祖母がガレージセールで買ってきたハーレクインのロマンス小説を初めて読み、将来はシークかプリンスと絶対に結婚すると心に誓う。その後軍人と結婚。クレムリンを訪問したり、地球の反対側にある火山を探索するといった世界中を飛び回る生活を送ることになる。有望なロマンス小説に贈られるアメリカ・ゴールデン・ハート賞で二〇〇八年度、最終選考まで残った。