ハーレクイン・シリーズ
レディ・クレスウェル――白血病の疑い。六十一歳。近親者、チャールズ・クレスウェル教授……。「ああ、どうしてこんなことになるの!」ジュディスはつぶやいた。勤務先の病院に、まさか彼の母親が入院しているなんて。一カ月の休暇から戻った看護師のジュディスは、書類を見て愕然とした。病室の巡回で、見舞いに来たチャールズと会いませんように。彼は、休暇で滞在した湖水地方で会った、礼儀知らずの歴史学者。本の執筆に夢中で、わたしのことなど少しも気遣ってくれなかった。でも、彼の家の見事な庭を思い出すと、懐かしさに涙が出そうになる。ところが再会したチャールズは、意外な提案をして彼女を驚かせた。母親の専属看護師として、彼の家に来てくれないかというのだ。
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- 頁数
- 160頁 / 新書判
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- 発行日
- 2011年02月05日
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- 著者
- ベティ・ニールズ
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- 訳者
- 新井ひろみ
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- 定価
- 723円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2011年01月20日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-22149-0
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- 書籍番号
- I-2149
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モニター
病気療養のために訪れた叔父の病院のおつかいで出会って最悪の印象をもった著名な歴史学者のチャールズ。美人で有能な看護師ジュディスが勤務する病院で、チャールズの母の病気という悲しい再会をします。お互い気になっているのになぜか素直になれず反発してばかり。ほほえましくて思わず頑張ってと応援したくなりました。
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モニター
一度は行きたい湖水地方が良く書かれていて、読み進みながら思いをはせた。主人公のジュディスは美人で明るく看護師としても有能。まわりを取り巻く人たちも温かく、ほのぼのとした。特に、早く結婚して幸せになって欲しいという周囲の気持に苦笑いした。歴史学者で堅物のチャールズは嫌味なヤツか? ただ不器用なのか? 何を考えているのかわからなかった。医療の話が多く、もう少し歴史の話が欲しかった。
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モニター
容姿端麗で社会的地位もある二人。なのに、まるでティーンエージャーの様な恋。大人の二人が周りの優しい人たちの思いやりによって、自分の気持ちを認めてゆきます。二人の春風の様なじれったい恋物語。いえ、大人の恋かな。突っ走るのではなく、耐えて待つことができるから。教授は耐えられないけれど、ジュディスはできたから。
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モニター
夢中になり完読しました。薔薇が咲き林檎や葡萄の木が美しい田園風景。
プディングやスコーンでお茶を楽しみ、時には大英博物館で楽しみ…イギリスを満喫した気分。短気な歴史学者とその母を看護する実直な看護師の繰り広げる愛にもハラハラです。 -
モニター
この作家さんの本は、以前、何冊か読みましたが、ヒーローが「オランダ人」で「ドクター」という設定が多かったので、読まなくなっていました。久しぶりに読んでみると、今回は違っていました。内容は、一言で言うと、時間がゆっくりと流れているような物語でした。ヒーロー、ヒロインともに短気なのか、なかなかお互いに素直になれない様子に、正直イラっとすることも、ハッピーエンドになるのがわかっていても、なかなか結ばれない二人に、最後までハラハラとさせられました。
イギリス南西部のデボン州で子供時代と青春時代を過ごした後、看護師および助産師としての教育を受けた。戦争中に従軍看護師として働いていたとき、オランダ人の男性と知り合って結婚。以後十四年間、夫の故郷オランダに住み、ベティは看護師、夫は病院事務と、ともに病院で働いた。イギリスに戻って看護師の仕事を退いた後、よいロマンス小説がないことを嘆く女性の声を地元の図書館で耳にし、自ら執筆を決意した。一九六九年、「赤毛のアデレイド」を発表して作家活動に入る。穏やかで静かなロマンス、その優しい作風が多くのファンを魅了した。二〇〇一年六月、惜しまれつつ永遠の眠りについた。彼女が生みだした作品は百三十以上にも及んでいる。好きな映画は『逢いびき』(英一九四五年)、尊敬する人物はウィンストン・チャーチルだったという。