ハーレクイン・シリーズ
オペラ歌手を夢見るローズは、ロンドンで初舞台を踏んで喝采を浴びた。早速さる高名な侯爵の秘書が家を訪れ、主が後援者になりたがっているとの知らせをもたらした。その瞬間、キューピッドの矢は間違った相手の心臓を射抜いた。ローズは侯爵の秘書フリンとひと目で恋におちてしまったのだ。けれど、舞台に立つ女性が後援者を得るとは、愛人契約を結ぶこと。強欲な後妻にたきつけられ、父は今にも契約書にサインしそうだ。歌は大好き。でも……真実の愛だって見つけたい。そこへ、サド侯爵の信望者と囁かれる放埒な伯爵が現れ、ローズの運命は思いもよらない方向へむかう。
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- 頁数
- 256頁 / 新書判
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- 発行日
- 2010年12月05日
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- 著者
- ダイアン・ガストン
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- 訳者
- 辻早苗
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- 定価
- 901円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2010年11月18日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-33108-3
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- 書籍番号
- PHS-8
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モニター
主人公ローズの、愛する人の夢を壊したくないという気持ちがすごく切なかったです。フリンはなぜわからないのだろう? とハラハラしたり、微笑ましい場面があったりで、とても楽しめました。
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モニター
念願叶ってオペラ歌手として喝采を浴びたヒロインと、ヒロインを愛人にしようとする公爵の秘書。今まで読んだことのない展開で、ドキドキしながら読みました。二人とも惹かれあっているのに、ヒーローは雇い主への遠慮もあり、なかなか二人の仲は進展しません。が、恐ろしい出来事があり、そこからはぐいぐいと話にのめり込んで一気に読んでしまいます。最後まで甘いロマンスでした。エピローグも最高です。
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モニター
ヒーローが歌姫への愛情と、雇い主である侯爵へ忠誠との板挟みに葛藤する部分はとても面白いと思いました。しかし、悩んだ割に結末はあっさりしていたのが残念です。恋のライバルとして侯爵がいるのだから、もう1人敵役を登場させる必要もないと思いますし、その分もっと禁断の恋という部分を描いてほしかったです。ヒロインがもっとうまく歌えるようになりたいと努力する場面がいくつかあり、そこには好感が持てました。
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モニター
ロマンスと一緒にサスペンスも楽しめ、分厚さにたがわずとても読み応えのある1冊です。フリンとローズが逢う度にどうしようもなく惹かれていく気持ち、またそれ故のやるせない気持ちにこちらがもどかしくなるほどでした。2人は最後にどんなけじめをつけるのだろうと思いましたがまさかあんな展開になるとは思わず驚きました。エピローグの部分も微笑ましく、侯爵の人の良い部分が出ていて気持ちよく読み終えました。
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モニター
19世紀の英国。歌手になるためアイルランドから来たローズ。人気者になった彼女を愛人にしたいタナートン侯爵のため、訪ねてくるフリンと出会う。フリンもまたアイルランド出身で、アイルランドの伝承曲が2人の悲恋を奏でていく…。身分の違いから結ばれない恋、そしてローズをねらうもう一人の貴族。サスペンスの要素もあり、今までヒストリカルはあまり読んだことがなかったけど、グイグイ引きこまれるように読みました。クラシカルなイメージが広がり、19世紀のドレスや馬車、劇場が浮かんできました。
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モニター
愛し合っているのに、状況が許さずなかなか結ばれない二人の物語です。許されない状況の中でも、ヒロインは愛を貫こうと努力しますが、現実的なヒーローがなかなか一歩を踏み出せないのがもどかしい。ヒーローの雇い主である侯爵は二人のどうにも出来ない関係を鮮明にする存在であり、ヒロインを付け狙う伯爵は物語に緊張感を添え、ヒロインの父やその後妻も見逃せない存在です。心優しく寛大な侯爵の物語も読んでみたいです。
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モニター
互いに想い合いながらも気持ちを抑える二人。久しぶりにハラハラ・ドキドキさせられる作品を読んだ。最後の最後まで展開が見逃せなかった。侯爵の人柄には拍子抜けしたけれど、幸せな二人が感じられて大満足。エピローグ前の、二人の想いが重なる"乙女の歌”がとても印象的だった。
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モニター
上司が想いを寄せる女性に恋したら。パトロンの秘書をしている男性に恋したら。そんな「禁断の恋」的なシチュエーションに加え、不気味な伯爵の登場によるサスペンスタッチな展開も味わえる、なかなか盛り沢山なお話です。秘書フリンと歌姫ローズが、互いに惹かれてはいけないと思いつつも強く惹かれ合っていくあたり、ドキドキしながら読みました。
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モニター
1817年、ヴォクソールの歌姫ローズを愛人に・・と、目論むタナートン侯爵。
しかしローズは彼の秘書フリンと恋に落ちる。まさに禁断の恋。彼女の歌う歌の歌詞が彼女の心の声そのものを訴えている演出も心憎い。また、忠実な卿の秘書としてその任務を遂行せねばならないという忠誠心とその裏切り行為とも言えるローズへの愛との葛藤に悩むフリンの心の動きも読みごたえがある。
ローズを取り巻く、父・ステージママの継母・卿のライバルであるグレイソーン伯爵・そして友人たち・・・複雑な人間関係が絡み合い、予期せぬ数々の事件も発生する。この手のロマンスでは斬新な展開だと感じられた。時代背景も含めて最後まで読者を飽きさせない趣向がちりばめられたストーリーだったと思う。
軍人の三女として生まれ、子供時代、日本に住んだ経験を持つ。新しい土地でなじめず寂しい思いをしたとき、読書に心慰められたという。大学では語学に加え心理学も学び、卒業後はメンタルヘルス・セラピストとしてキャリアを積む。一男一女に恵まれたのち、子供のころ大好きだったロマンス小説の作家をめざし、見事ゴールデン・ハート賞を受賞し華々しくデビュー。『嵐が丘』よりも『ジェーン・エア』のようなハッピーエンドの物語が好き。リージェンシー時代の英国を題材にした作品を得意とする。ベネチアが世界一ロマンチックな場所だと語る。特技は歌をうたうこと、ダンス、ピアノ。ワシントン州在住。