ハーレクイン・シリーズ
「初めて会ったときから、あなたが欲しかった」天涯孤独となったカトリオーナに救いの手を差し伸べたのは、放蕩者と悪名高い次期伯爵ニール・シンクレア。カトリオーナは彼の瀟洒な邸宅に住み、美しいドレスと宝石で身を飾ってよいという。つまり愛人契約だ。ニールの官能的なほほえみに、カトリオーナの心は乱れたものの、評判を重んじ、おじと名乗る人物の屋敷に身を寄せることにした。だが、そこで彼女が一族の家系図を見つけたことから、予想もしなかった恐ろしい事件の幕が開いてしまう。
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- 頁数
- 256頁 / 新書判
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- 発行日
- 2010年11月05日
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- 著者
- ニコラ・コーニック
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- 訳者
- 石川園枝
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- 定価
- 901円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2010年10月22日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-33107-6
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- 書籍番号
- PHS-7
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モニター
父親の死で、天涯孤独の身になってしまったヒロイン。でも、彼女には、まだ見知らぬ親族がいることを、迎えに来た紳士から聞かされます。でも、その親族は、彼女のことをあまりよく思っていなかったのです。彼女の身に、何度も災いが降りかかります。それを助けてくれたのは、迎えに来てくれた紳士だったのです。お互いの存在を意識し始める二人に待つ運命とは・・・。最後まで、目が離せません。
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モニター
ヒロインの回顧的独白、しかも章ごとに古風な要約風の文章がついていてすごく個性的だと感じました。ヒロインは読んでてハラハラするような癇癪持ちあるいは鉄砲玉気質。若くて肉親を亡くしたという立場を考えてもやりすぎじゃないかと思われました。一方放蕩者であるはずのヒーローの紳士的な様子がヒロインへの本気度を感じさせてくれます。こんな作風だったかなと同じ作者の作品を再び読む事になりました。
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モニター
カトリオーナは孤独の身となり、おじの所に身を寄せるが、ひどい扱いを受けるだけでなく、その後も苦境に見舞われる。それでも何事にも勇敢に立ち向かう彼女。一方、次期伯爵ニールは当初失礼な態度をとっていたものの、ひたすら彼女を守るようにそばにいてくれる。いろいろな地を巡ることになる彼ら。そんな中で二人は次第にお互いを知っていく。ヒストリカルだけでなく、冒険のようなストーリーにも心踊らされる作品です。
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モニター
両親を亡くしたお嬢様育ちのカトリオーナが、たくましく生きていくストーリーでした。かなり大胆に行動しちゃうのでびっくりです。18歳の女の子なのに。周囲が全部悪意にみちている人ばかりで、いったいどうなるのかとはらはらしていました。悪名高い二ール・シンクレアと無人島に流された時は、心配になりました。でも、二ールの本当の優しさを知って、幸せになったのでよかったです。
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モニター
独白の形なので、ヒロイン・カトリオーナの気持ちがよく伝わります。教育者の娘ゆえに、上流階級には属さないが農夫たちからは手が届かないという微妙な地位。次期伯爵のヒーロー・ニールとは、その出会いから愛人契約を提案されて十分「サイテーなヤツ」なのに、出会うたびに事態も気持ちもおかしな状況になる。とうとう生死を分けるような冒険にまで運命は転がって…。「運試し」で愛人契約を持ちかけるような愛を知らないヒーロー、生命の危機におよんで大切なもの・失いたくないものに気づき…。その先が気になり、長編なのにどんどん読めてしまう一作です。
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モニター
父親の死から思ってもいなかった波乱の人生を歩みだす主人公カトリオーナと、次期伯爵ニールが出会ったことで、悩みながらも次々に起こる事件や他者からの妨害に立ち向かっていくうちに、お互い本当の愛や自分を見つけていくというハーレクインならではの壮大な恋愛小説でした。2人の心情の変化だけでなく、他の登場人物の背景も細かく描写されていて、ぐっと話に引き込まれる作品でした。
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モニター
天涯孤独になったヒロインがその後の辛い境遇にもひたむきに進み、いざと言う時、強くなれるカトリオーナとお互い惹かれあうニール伯爵の官能的なシーンもありつつ二人の言葉のやりとりには、くすっと笑え最後に予想外の展開にはらはらし読み応え大満足のストーリーでした。
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モニター
カトリオーナは容姿には少し自信がないけれど、知識を吸収したいと願う貪欲な探究心と、誠実で洞察力に優れた女性。冒頭で天涯孤独になりますが、運命に負けることなく、常に自分の力で運命を切り開いていく、不器用だけど、信念を貫く姿に胸が熱くなりました。大河の様な壮大さ、あらがえぬ大きな力と運命に立ち向かう女性の冒険物語です。
舞台は1802年ですが、全ては現代の頑張る女性と繋がっており、とても共感できました。毎日の忙しい生活で、自分に自信が無くなっている方にぜひお勧めしたいです。
イギリスのヨークシャー生まれ。詩人の祖父の影響を受け、幼いころから歴史小説を読みふけり、入学したロンドン大学でも歴史を専攻した。卒業後、いくつかの大学で管理者として働いたあと、本格的に執筆活動を始める。現在は、夫と二匹の猫と暮らしている。