ハーレクイン・シリーズ
秋冷えのオランダで
気品漂う天使のようなお嬢様とのあぶない逃避行が始まった。
ソフィーはもうすぐ二十六歳。ロンドンの病院で、手術室付きの看護師長として忙しい日々を過ごしている。仕事を離れても、事故で亡くした両親に代わって、三人の弟妹たちの面倒を長年にわたって見てきた。けれどもこのごろ、自分の将来についてふと考えてみることがある。いつか誰かとめぐり会い、両親たちのように明るい家庭が築けたらと。でもこんなわたしには、社交生活に割ける時間などなかった。それに美人でもない同僚に、声をかけてくる職場の男性などいない。なのに、休暇を取る上司に代わって赴任したマックスは違った。「きみは小細工なんて必要のない美人だよ」容姿を気にする彼女に、そんな言葉で語りかけてくる彼を、ソフィーは無視できなくなった。
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- 頁数
- 160頁 / 新書判
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- 発行日
- 2010年10月20日
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- 著者
- ベティ・ニールズ
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- 訳者
- 泉智子
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- 定価
- 723円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- ISBN
- 978-4-596-22126-1
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- 書籍番号
- I-2126
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イギリス南西部のデボン州で子供時代と青春時代を過ごした後、看護師および助産師としての教育を受けた。戦争中に従軍看護師として働いていたとき、オランダ人の男性と知り合って結婚。以後十四年間、夫の故郷オランダに住み、ベティは看護師、夫は病院事務と、ともに病院で働いた。イギリスに戻って看護師の仕事を退いた後、よいロマンス小説がないことを嘆く女性の声を地元の図書館で耳にし、自ら執筆を決意した。一九六九年、「赤毛のアデレイド」を発表して作家活動に入る。穏やかで静かなロマンス、その優しい作風が多くのファンを魅了した。二〇〇一年六月、惜しまれつつ永遠の眠りについた。彼女が生みだした作品は百三十以上にも及んでいる。好きな映画は『逢いびき』(英一九四五年)、尊敬する人物はウィンストン・チャーチルだったという。