ハーレクイン・シリーズ
「あなたの身代わりとなって、ロシア人と結婚しろというの?」双子の妹アレクサの頼みに、アリッサは仰天した。しかも、相手は石油長者のセルゲイ・アントーノヴィッチだ。彼が期間限定の結婚相手を求めていると知ってアレクサが高学歴の姉の名を使って応募したところ、面接試験を通り、すでに多額の契約金も受け取ったらしい。だが、妊娠中だから、アリッサに代役を頼みたいというのだ。「これで、お母さんは家や店を手放さなくてすむわ」母を助けるためにもうお金を使ったと聞き、アリッサは観念した。妹が交わした契約に恐るべき条項があるとも知らずに。
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- 頁数
- 160頁 / 新書判
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- 発行日
- 2010年10月05日
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- 著者
- リン・グレアム
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- 訳者
- 漆原麗
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- 定価
- 723円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- ISBN
- 978-4-596-12540-8
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- 書籍番号
- R-2540
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- ミニシリーズ
- 予期せぬ結婚
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モニター
ヒロインのアリッサがセルゲイのことを本気で好きになっていく様子にとてもドキドキしました。結婚するきっかけはともあれ、ハッピーエンドは読み終わった後、幸せな気分になれます。
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モニター
欲深い双子の妹の企みで、ヒーローと結婚することになったヒロイン。リン・グレアムの作品だけあって、すごくドラマチックです。傲慢で頑なだったヒーローが、ヒロインの優しさに心動かされ、どんどん魅力的になっていきます。
読んでいて笑ってしまいそうになるくらい、ヒーローはヒロインに惚れ込んでしまいますが、鈍いヒロインはなかなか気づきません。そこも面白かったです。 -
モニター
両親の離婚、借金など家庭の問題を解決するためにヒーローとの契約結婚に応じたヒロインですが、周囲の人への気づかいのできる優しさや、傲慢なヒーローに対してもはっきり反抗できる芯の強さに好感が持てました。自分勝手な妹に対しての怒りも感じつつ、そんな妹の方が男性にもててきたということでコンプレックスも抱いている、という部分に女性らしさも感じました。姉妹ならではの競争心というのか…こういった女性らしさというのはあまり美しいイメージのものではないですが、ヒーローが惹かれたのは、そんなヒロインの芯の強さとコンプレックスのギャップだったように思えました。
ロシア人のヒーローが登場する物語を読んだのは初めてだったので、結婚式以外の部分にもロシアという国の特色が感じられればもっと楽しめたかな、と思います。ヒーローの祖母の登場シーンなどにロシアならではの生活の描写があればよかったかもしれません。 -
モニター
石油長者のセルゲイがビジネスのように妻や子供を手に入れようとし、その契約をしたのがアリッサである。しかし、それは双子の妹アレクサが勝手に成り代わったもの。そこから物語が展開していく。身勝手なアレクサには本当にイライラさせられたが、アリッサの素朴な優しさに、セルゲイがいつの間にか心引かれていく様が良い。
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モニター
「石油王」という巨万の富をほしいままにし、策略的結婚を企てたセルゲイ。双子の妹アレクサと母ジェニーのために自己犠牲を厭わないアリッサ。しかし、祖母エレーナを心の底から敬愛するセルゲイの深い思いやりや人間性、男性としての魅力を知った彼女・・凛とし気丈に自分を見失うまいと振舞う一方、彼に溺れてしまいそうになる心の葛藤に、終始目が離せず、「真実の愛」とは何かを深く考えさせられる作品だった。
北アイルランド出身。七月三十日生まれの獅子座。十代のころからロマンス小説の熱心な読者で、初めて自分でロマンス小説を書いたのは十五歳のとき。大学で法律を学ぶと同時に、十四歳のときからの恋人と卒業後に結婚。この結婚生活は一度破綻したが、数年後、同じ男性と恋に落ちて再婚するという経歴の持ち主。イギリス郊外に家と五エーカーの森林を持ち、そこで現在、スリランカとグアテマラからの養子を含めた五人の子供を育てている。時間のあるときは大好きな庭仕事に励み、得意のイタリア料理に腕をふるう。小説を書くときのアイデアは、自分自身の想像力とこれまでの経験から得ることがほとんどで、彼女自身、今でも自家用機に乗った億万長者にさらわれることを夢見ていると話す。