ハーレクイン・シリーズ
レモンの花吹雪の舞い落ちる、ギリシャ、ミケーネの古代遺跡。考古学に魅せられた教師のジェーンは、ニコラス・ヴァラス博士の発掘調査隊に加わるため、兄と“夫婦”と偽って申し込み、採用された。期待に胸を高鳴らせてギリシャに足を踏み入れると、初めて会ったニコラスはなぜかジェーンにだけ厳しく当たる。世界的に著名な学者だか知らないけれど、なんて傲慢な人なの!だが、ジェーンは苛立ちをおぼえながらも、虎のように優美な身のこなしのニコラスから目が離せなかった。そんなとき、ジェーンたちの嘘が隊員に知られてしまい……。
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- 頁数
- 176頁 / 新書判
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- 発行日
- 2010年10月05日
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- 著者
- アン・ハンプソン
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- 訳者
- 大沢晶
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- 定価
- 713円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- ISBN
- 978-4-596-74271-1
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- 書籍番号
- HRV-1 (初版I-21)
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モニター
ハーレクインの中ではなかなか珍しい考古学者の発掘調査隊が舞台のお話です。発掘などというと泥くさいイメージですが、さすがのハーレクイン。ちゃんと美しいギリシャの街や遺跡なども舞台になっていますのでご安心を。芯の強い美しい主人公とギリシャ人らしい力強く傲慢ともいえる程自信に満ちたヒーローとの恋の行方に最後までハラハラドキドキですよ。
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モニター
一目見た瞬間から博士に惹かれてしまったジェーンが、女友達やフィアンセを気遣って真実の愛に気付かない振りをしている姿が堪らなく切ないです。でも、自分の心に嘘を付き続けることは出来ず、遂に博士への愛を認めたジェーンですが、博士はジェーンを毛嫌いしている。辛い仕打ちを受けてもどうしても嫌いになれない。そんな不条理さに胸を締め付けられました。傷付き続けるジェーンをそっと抱きしめてあげたくて堪りませんでした。とにかくラストまで焦らされ続ける作品です。
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モニター
男性がギリシャ人で考古学の権威ということで、かなり設定的にも読む前からワクワクしました。考古学の発掘現場の描写も詳しくて、容易に物語に引き込まれていきました。それぞれの気持ちが交差していて、細かな描写が人物像を浮かび上がらせてあたかも映画を見ているような感覚でした。現実にはありえないと思いながらも、ジェーンのように恋する気持ちに共感できたり、悲しくなったりで最後まで先の見えない所が気に入りました。
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モニター
1982年に出版されていたなんて信じられない!くらい月日を感じさせない作品です。作品の中に電子器具が有無の違いで、全然違和感が無かったです。ヒロインたちのついた一つの嘘で絡みまくる感情が、ヒローの苦悩でさらにヒロインを悲しませるのがドキドキさせられました。
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モニター
ニコラス博士の発掘隊に加わるために、夫婦と偽ってしまった事から複雑に・・・。人妻の立場から・・・どのように話が展開していくのかハラハラしながら一気に読みました。「本当に愛していれば、待てないのが当たり前・・・・」という言葉がとても印象的で、それが愛し合っている二人の素直な気持ちなのでしょうね。
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モニター
アン・ハンプソンさんの作品は初めて見たのですが、どんどん物語の中に引き込まれていって気づいたら最後まで読んでいました。ヒロインのジェーンは頭がよくて自分をしっかりもっていて、周りの人たちの事も思いやれる本当に素敵な女性なのに、ニコラスに対してだけは冷静でいられなくなる、そんなところがすごくキュートで可愛らしかったです。
イギリス生まれ。旅行が好きで、各地での見聞を取り入れて小説を書きはじめたところ好評を博し、本格的に執筆活動を始める。百五十作以上の作品を上梓したのち一度筆を折るが、二〇〇五年にふたたび文壇に戻り、執筆を続けている。今もなお愛され続ける人気作家。