ハーレクイン・シリーズ
「うちの敷地から出ていって、二度と足を踏み入れるな」新しく地主となったタイ・アラダイスの言葉に、フィンの怒りはおさまらなかった。なんていやな男。いくら従姉妹が彼の弟のアッシュの恋心をもてあそんだからといって、わたしまで侮辱するなんて。フィンはタイの言葉などおかまいなしに、借地とはいえ、亡くした父と長く過ごした懐かしい農場を訪れた。林の中を歩くうちに池の岸辺にたどり着き、そのとき悲鳴が響いた。池の奥の暗がりで、誰かが溺れて助けを求めている――アッシュだ!フィンは服を脱ぎ捨てて飛び込んだ。なんとか彼を岸まで引きあげたが、その直後、彼女は弟を捜しに来たタイとでくわす羽目になった。びしょ濡れの乱れた下着姿のまま……。
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- 頁数
- 160頁 / 新書判
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- 発行日
- 2010年09月05日
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- 著者
- ジェシカ・スティール
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- 訳者
- 神鳥奈穂子
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- 定価
- 723円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- ISBN
- 978-4-596-22118-6
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- 書籍番号
- I-2118
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モニター
最悪の初対面で、まるで暴君だと思わせるヒーロー。けれど涙が出そうなくらいの優しさも見せてくれる。ほんとうの姿がどちらなのかとヒロインの心は揺れ動き、ヒーロに惹かれて行きます。ヒーローもヒロインに惹かれているのは明らかなのですが、その心情がラストまで語られないので、ヒロインがやきもきするようすが可愛らしく楽しめます。軽快で、テンポよく読み進められました。
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モニター
勘違いや嫉妬でヒロインにキツイ事を言ってしまうヒーロー。間違いに気づけばとても優しいのですが・・・。胸がキュンとなったりホロッとするところもありで、あっという間に読み終えました。
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モニター
お互い、初対面は『イヤな奴』同士。けれどもフィンの愛馬ルビーを通して互いの心は近づいていく。初めは鼻についたタイの暴君ぶりだったけど、だんだんとかわいらしい、とも思えてくるので不思議。フィンの明るく、快活な性格に、タイのやさしさゆえの強引な行動。なかなか異色のカップルに、じれったく、やきもきしながら読みました! タイの弟であるアッシュも初めの印象とはどんどん違う面をみせてストーリーを盛り上げています! 愛すべき登場人物ですね、彼は。
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モニター
常識はずれであろうとも、夢見がちで世俗を意に介さない主人公のお父さんが素敵。そんな父親に愛されて大切に育てられた主人公フィンは、おおらかな心をもった、なんとも魅力的な女性です。その彼女に惹かれるタイは、傲慢なほど「男性」を誇示するタイプ。男性の力強さも優しさも、そして愚かさも併せ持つタイ。彼のあらぬ言いがかりにも昂然と立ち向かうフィンに喝采! 繊細な心の揺れを描くジェシカ・スティールの作品、はじめて読みました。
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モニター
出会いは最悪だったけどなぜか忘れられないタイとフィン。アッシュを通じてタイの本当の優しさを知り惹かれていくフィンなのに、すれ違う二人の恋 タイが暴言をはくのをやきもちだと気づかないフィンがかわいいです。父親とルビーを喪い悲しみが続いたフィンがタイとめぐり会い幸せになれて本当に良かった。ジェシカ・スティールお得意のオフィス物ではないけどとても素敵な作品です。
イングランド中部に、七人兄妹の六番目に生まれた。現在はウースターシャーの風光明媚で文化財に富んだ村に夫とともに住んでいる。公務員として働きながら夜の時間を執筆にあてていたが、夫の励ましを得てフルタイムの作家となった。一番の趣味は旅行で、メキシコ、中国、香港……と、取材をかねてさまざまな国を訪れている。