ハーレクイン・シリーズ
ボニーは療養看護のため、あるギリシア人富豪の元に派遣された。その老人には、かつてひどい仕打ちをした息子ディミトリがいるが、今になって次々と会社を買収され、窮地に陥っているのだという。かりにも自分の父親に対して、なんて非人間的な行為なの!老人に同情したボニーは、ディミトリと話そうとギリシアに向かった。静かなギリシアの小島で、ディミトリは足をくじいた女性を助けた。そして、その女性が父親の愛人と思われるボニーだと知って驚いた。父から頼まれ、次はこの僕を女の魅力で懐柔しようとしているのか?幸い、ボニーは僕がディミトリだとは気づいていない。それなら、父への復讐として、今度は僕がボニーを愛人にしてやる。
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- 頁数
- 160頁 / 新書判
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- 発行日
- 2010年07月05日
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- 著者
- ダイアナ・ハミルトン
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- 訳者
- すなみ翔
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- 定価
- 723円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- ISBN
- 978-4-596-12511-8
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- 書籍番号
- R-2511
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モニター
父親の若くて美しい愛人を奪う。それは主人公が密かに企んだ復讐だった。屈折した男の心を開かせるのに、「素直な心」に勝るものはないなと、あらためて実感。なにせ、このボニーという女性、どんなに怒っているときでも、美しい光景を目にした途端「すてき」と心弾ませるのだから、まさにイノセント。容姿端麗もさることながら、内面がチャーミングなのだ。ギリシャの小さな島で、オリーブの木の向こうに見える青い海という舞台も、魅惑的だ。
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モニター
療養看護師のボニーは、看護したギリシア人富豪の老人に頼まれ彼の息子ディミトリに会って伝言を伝えるため島に向かいます。ボニーは父への復讐のために生きてきたディミトリと意外なかたちで出会います。子供の頃から孤独に生きてきたヒーロー、心優しいヒロインに出会えて良かったです。
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モニター
真面目で誠実に生きてきたヒロインが恋を感じ、復讐に生きてきたヒーローは愛の衝撃を知って新しい生きがいを見つけるけれど、誤解とすれ違いが簡単にはハッピーエンドにさせません! ヒロインとヒーローそれぞれの思いが読み取れる立ち位置から見守っていると、どうやってこれを解決するのかハラハラします。嵐のような展開に、一気に読んでしまいました。風景描写のあざやかさも楽しい作品です。
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モニター
復讐のために愛人と思い込んだボニーを誘惑する・・・はずがボニーの優しい心や聡明さにひかれていくディミトリ。愛と復讐のはざまで葛藤する様子。かたや何も知らないで純粋な気持ちで相手に向かおうとするボニーの戸惑いが素敵に描かれています。思い込み、誤解が重なる中、二人の恋がどう展開するのかとてもドキドキしながら読みました。
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モニタ-
若かった頃のアンドレアスは何故実の息子にひどい仕打ちをしたんだろう? 年を取り病気になった彼がボニーに息子との和解の手助けを頼んだ時には何か裏があるんじゃないかと疑っちゃいました。でも本当に後悔していてディミトリとボニーの仲を修復してくれて良かったです。ディミトリもずっと憎しみを抱いてきたのに許したあとは父親を擁護する気持ちになれて幸せになれたと思います。
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モニター
「無邪気な愛人」でなんといっても、魅力的なのはヒロイン、ボニーのキュートさと復讐に燃えるディミトリのセクシーさだ。美しい小島で、もどかしいほどに惹かれあう二人の思いと肉体。物語はディミトリとボニー、両者の視点から交互に語られていく。少しづつ近づいたと思えば離れてしまう二人の復讐と愛の物語の行方は、読者をストーリーにグイグイと引き込んで行ってくれる。
イギリスの作家。ロマンチストで、一目で恋に落ち結ばれた夫との間に三人の子供をもうけた。就寝前の子供たちにベッドで読み聞かせるために物語を書きはじめる。ロマンス小説家としてのデビューは一九八七年、その後数多くの名作を世に送る。二〇〇九年五月、ファンや作家仲間に惜しまれつつ亡くなった。