ハーレクイン・シリーズ
ある日ディジーのもとに、親友サミーハから一本の電話が入った。聞けば、サミーハには結婚を約束した相手がいるのに、兄たちが勝手に、王族サラーフとの縁談を進めているという。サラーフの名を耳にしたとたん、ディジーの胸は締めつけられた。サラーフは十年前、ディジーが身も心もすべて捧げた人だ。将来まで誓いあい、最後は互いを憎むようにして終わった恋。サミーハは、昔の恋人であるディジーがサラーフを誘惑すれば、彼から縁談を断ってくるはずだと考えているらしい。親友に泣きつかれ、ディジーは複雑な思いを抱えたままひとまず砂漠の国バラカットの地に降り立った。そこにはもはや少年ではない、シークとなったサラーフがいた。
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- 頁数
- 160頁 / 新書判
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- 発行日
- 2010年06月20日
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- 著者
- アレキサンドラ・セラーズ
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- 訳者
- 仁嶋いずる
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- 定価
- 734円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- ISBN
- 978-4-596-51385-4
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- 書籍番号
- D-1385
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- ミニシリーズ
- 砂漠の王子たち
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モニター
親友の為に砂漠の国に降り立つヒロイン。10年ぶりのシークとの再会。彼と行動を共にするうちに蘇る情熱。不信、誤解、複雑な感情を抱きながら、真実に近づいていくというお話です。夜、バルコニーで出会うところは、胸キュンです。
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モニター
流れ去っていった歳月は残酷です。「砂のささやき」を読んで最初に思ったことです。かつて愛し合っていたヒロイン・ディジーと王族サラーフが、10年ぶりにある出来事によって再会を遂げたとき、運命の歯車がまたゆっくりと回り出すのです。その歯車はなかなか最初はかみ合いません。それこそが歳月のためだったのです。ディジーの葛藤とその葛藤と正反対の作品中の砂漠の描写の美しさもまた必読の要素です。
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モニター
シークストリーの王道を行く、傲慢でたくましく、オーラのあるヒーロー。ヒロインもモデルだけど、魅力で素敵な女性。読み始める前から楽しめそうな予感がしました。若かりし頃の出会いから、年月を経て友人のために再会。大人の駆け引き、砂漠の景色の雄大さ。目に見えるような描写がストーリーを盛り上げています。一緒に過ごす時間の中で、過去の清算をし、未来に向かう切なさに加えて、セクシーで読み応えのある作品でした。
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モニター
ヒーローはシーク、ヒロインはスーパーモデル!! といったすごい組み合わせのカップルで、ヒロインが誘惑を画策せざるを得なくなったり、とても展開が気になるストーリーでした。十年前に愛し合いながら、ささいな誤解から互いを憎むようにして終わってしまった2人が、やっと分かり合え幸せになってゆく過程がとても素敵でした♪
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モニター
街並みや砂漠のオアシス、宮殿などの描写が細かく異国情緒たっぷりの情景が浮かびます。ただ、ディジーへの思いを断ち切るためにベッドに誘い、結婚は決められた相手としようとするサラーフの考え方や、分かっていながらベッドを共にしてしまうディジーの気持ちに共感できなかったので、読後の感想としてはすっきりしないものが残りました。
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モニター
文化の違いで理解しあえず10年を無駄にしてしまったヒロインとヒーロー。心の傷はひどくお互いを信頼し歩み寄るまでに更なる試練が待ち受けていたわけですが、最後はハッピーエンドとなったのでよかったです。途中で感情移入しすぎてポロリと泣いてしまいましたが、「砂漠の王子たち」シリーズはやっぱりいいですね。
ウォールデンブックスのベストセラーリストに登場歴を持つ人気作家。カナダに生まれ育ち、演劇を学ぶためにロンドンに留学。現在、夫ニックとともにハムステッド・ヒースの近くに住む。ある日窓から入ってきて居座りを宣言した美しい雄のとら猫が同居中。中央アジアと中東の人々、言葉、宗教、歴史を愛し、ヘブライ語とペルシア語、アラビア語を学ぶ。二十五冊以上の小説と一冊の猫語の教科書を執筆。無人島に行ったら恋しくなるのは笑い声だろうと言う。